想像力が答えを導き、邪魔をする。影絵パズル『Shadowmatic』

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Mobile of the Weekは、ここ数日の間に発売されたモバイルゲームのなかから光る何かを・際立つ要素を・特筆すべきものを(・場合によっては目に余るデキを)持つタイトルを紹介する週刊連載。第16回は、横スクロールアクション『Gunslugs 2』、迷える子羊をゴールへ誘導する『Flockers』、道順組み立てパズル『Socioball』、影絵パズル『Shadowmatic』を紹介する。

 

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Shoot 'Em Up!『Gunslugs 2』

 

 

『Gunslugs 2』は、オランダ在住のワンマンデベロッパーPascal Bestebroer氏(Orangepixel)が手がけた横スクロール型のアクションゲーム。iOS版の価格は300円、Android版は341円。SteamChrome ウェブストアでも配信されている。

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操作方法は画面左のボタンで左右への移動、右のボタンで射撃とジャンプといったシンプルなもの。この簡単操作はOrangepixelの特徴である。ひたすら右を目指し、点在する建物を破壊し、ステージの最後に登場するボスを倒せばクリアとなる。シリーズ2作目ということで、爆発などのエフェクトはより派手になっており、難度もわずかながら上昇している。また、捕虜を救出すると即座にキャラクターが入れ替わるようになった。これは『Broforce』を意識したのかもしれない。なお、前作はJoypadを通してローカルマルチプレイを楽しめたのだが、今作は対応していない。

Orangepixelの作品に限らず、スマートフォン向けのアクションゲームはどれも操作に問題を抱えているように思われる。タッチデバイスでは困難な「並列した2つのボタンの同時押し」を要求するタイトルが多いのだ。前作よりも敵の攻撃が激しくなった『Gunslugs 2』も、同じ不満を感じてしまう。快適さを求めるのであれば、PC版かOUYA版を検討するのもアリだろう。

 


ヒツジ誘導パズル『Flockers』

 

 

『Worms』シリーズの開発スタジオTeam17が手がけたパズルゲーム『Flockers』のスマートフォン版が登場した。iOS版は200円、Android版は269円。どちらもローンチセール価格なので、購入前に再度確認していただきたい。

昨年PCおよび家庭用ゲーム機向けに発売された『Flockers』の移植ではなく、各ステージに出現するヒツジの頭数は少なく、ゴア表現はカットされているなどモバイル向けにアレンジしたものとなっている。操作に関してもタッチデバイスに最適化されており、広いステージを見渡すためにカメラを移動させると、自動的にゲームの進行が一時停止される。

ステージのクリア条件は、一定数のヒツジをゴールへ導くことである。プレイヤーはヒツジを操作するのではなく、自動で進行する彼らの進路を変更するために、障害物を設置したり、ジャンプ能力を与える帽子をかぶせたりと、状況に応じて最適な手段を素早く選ばなければならない。判断を誤ると、迷える子羊たちは恐ろしい電動ノコギリに切り刻まれ、奈落の底へと落下してしまう。そっくりとまではいかないが、『Lemmings(レミングス)』のヒツジ版といった感じである。

できればPC版をそのまま移植してほしかったというのが本音だが、iPhoneやAndroid向けとなればさまざまな制限もあるだろう。アレンジされているといっても、面白さが大幅に減少したというわけではないので、パズル寄りのRTSが好きなのであればウィッシュリストに入れてみはいかがだろう。

 


スタイリッシュパズル『Socioball』

 

 

『Socioball』は、シンプルかつスタイリッシュなパズルゲームである。iOS版のみ発売されており、価格は300円。開発を手がけたのは、インドに拠点を構えるYellow Monkey Studios。いちアジア人としてはドキッとするようなスタジオ名だが、深く考える必要はないだろう。

ゲームの目的は、青いボールをゴールヘ導くこと。プレイヤーはボールを操作するのではなく、先に紹介した『Flockers』と同じく障害物や仕掛けなどを配置する。ゲームを進めて難度が上がると、ボールをいったん壁にあて進行方向を逆にし、ポータルを使ってワープさせなければならないなど、クリアするまでの手順が増えていく。基本的に答えは1つなので、何度も繰り返し挑戦すれば攻略できるだろう。

若干ベタではあるのだが配色センスは良く、近年ヒットしたモバイルゲームのキーワードであろう"アート"を感じる。パズルの部分はシンプルにしすぎたといったところだろうか。ゴールまでの道順を組み立てるのは楽しいのだが、プレイヤーの予想に反した仕掛けがほしかった。

 


影絵パズル『Shadowmatic』

 

 

単色だからこそ、登場人物の表情や服の配色など想像力をかきたてられるのだろう。影絵劇には人形劇とは違った独特の魅力がある。

『Shadowmatic』は影絵を題材にしたパズルゲーム。iOS版のみ発売中で、価格は300円。デベロッパーTriada StudoはCGアニメーションスタジオでもあり、テレビCMをはじめさまざまな映像作品を手がけている。

遊び方はトレイラーをご覧いただければ一目瞭然。いびつな形の物体をドラッグ操作で回転させ、壁に映し出された影が"何か"になればクリアとなる。この"何か"はレベルごとに決まっているのだが、当然ながら秘密となっている。つまるところ、プレイヤーは影の形から答えを想像しつつ、ああでもないこうでもないと指を上下左右に動かすのだ。

物体は1つではなく2つ登場するステージもある。画面左下のボタンを使い、操作するオブジェクトの切り替えや回転をおこなう。慣れるまではイメージ通りに動かせず腹立たしく思うかもしれないが、最初はスピードクリアなど目指さずにゆっくり遊ぶといいだろう。

難度は右肩上がりというわけではなく、まれに一目でお題がわかってしまう簡単なパズルが登場する。これにより、次の問題は初見で答えを想像してしまい、プレイヤー自らがゲームをより難しくしてしまうのだ。特別な工夫ではないにせよ、美しいビジュアルだけが売り物の雰囲気ゲームではなく、パズルの基本は忘れられていない。

 

第16回Mobile of the Weekの最優秀作品には、影絵パズルゲーム『Shadowmatic』を選ぶ。物体に模様が描かれている場合、それを目にしただけで答えをイメージしてしまう。黄色と黒の縞模様を見れば、頭の中にはトラが思い浮かぶだろう。その想像力を、うまく裏切ってくれるのが『Shadowmatic』である。今週は頭の体操をしてみてはいかがだろう。コーヒーでもすすりながら、リラックスして遊んでみてほしい。

 

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