2人で遊ぶ推測ゲーム『Heads Up! Pictures』 クリスマスパーティや忘年会のお供に

第13回は、Free-to-Playの都市経営シミュレーション『SimCity BuildIt』、操作もふくめて難度が高いアクションRPG『bit Dungeon II』、恋人や友人と遊びたい推測ゲーム『Heads Up! Pictures』を紹介する。

Mobile of the Weekは、ここ数日の間に発売されたモバイルゲームのなかから光る何かを・際立つ要素を・特筆すべきものを(・場合によっては目に余るデキを)持つタイトルを紹介する週刊連載。第13回は、Free-to-Playの都市経営シミュレーション『SimCity BuildIt』、操作もふくめて難度が高いアクションRPG『bit Dungeon II』、恋人や友人と遊びたい推測ゲーム『Heads Up! Pictures』を紹介する。

 


ようこそ市長!支払いはカードで? 『SimCity BuildIt』

 

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都市経営シミュレーション『SimCity BuildIt』が、iOSAndroidに登場した。過去に販売されていた『SimCity Deluxe』はストアから姿を消し、Free to Playの本作だけがモバイルで遊べる『SimCity』である。

基本的な部分は『SimCity』である。プレイヤーは市長として都市を発展させていく。レベルが上がれば新たな施設の建設が可能になり、同時にシム(住民)たちの不満も高まる。いかにして彼らを満足させるか、それは市長の腕前と財布にかかっている。

『SimCity BuildIt』はFree-to-Playということで、アプリ内課金が存在する。購入できるのは「シムキャッシュ」のみ。「シムキャッシュ」は、材料や素材の生産にかかる時間をゼロにする、貯蔵センターを大きくする、プレイヤーが保有する土地を広くする、あらゆることに使える。「シムキャッシュ」を使うか、それとも長時間待つかの二択であり、課金しなければどうにもならないということはない。

「シムキャッシュ」は、アチーブメントの達成などでも入手できる。警告メッセージも表示されずワンクリックで使用できるため、画面の小さなiPhoneでは知らぬ間に使ってしまうことも……。悲しい思いをせぬよう、くれぐれも注意してほしい。

iOS/Androidで人気の箱庭ゲーム『Clash of Clans』は、Pay-to-Winの対人戦を盛り込むことにより、ユーザー同士を対立させて売上を伸ばした。しかし、『SimCity BuildIt』にはそういった“煽り”がない。むしろ、ほかのプレイヤーにアイテムを売れる「貿易センター」や、逆に購入できる「国際貿易本部」などプレイヤーにとって嬉しい施設が存在している。ここ数年、Electronic Artsがモバイル向けにリリースしてきた作品のなかで、もっとも課金の圧力が弱いといえる。

とはいえ、やはりモバイルのFree-to-Playらしい作品である。プレイヤーは都市の発展やシムたちの不満解消などよりも、いかに課金せずに遊ぶかを追及することになる。それを楽しいと感じるか、または我慢できるどうかで、『SimCity BuildIt』の評価は分かれるかもしれない。

 


ドット絵アクションRPG『bit Dungeon II』

 

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2012年にPCブラウザとiOS向けに配信されたアクションRPG『bit Dungeon』の二作目である。iOS版は300円、Android版は355円。PC版は498円で販売されており、Steamから購入できる。開発を手がけたのはKintoGames

一作目は『ゼルダの伝説』と『Diablo』から影響を受けていたが、今作はそこに『DARK SOULS』がミックスされた。というわけで、これといったストーリーが語られることもなく、プレイヤーは冒険に出ることになる。

基本操作はタップのみ。主人公の前面に敵がいれば自動で攻撃がおこなわれるので、頻繁に画面をタップする必要はない。ただし、遠距離攻撃の場合は手動になる。敵を倒せばコインや装備品などを入手でき、トレジャーハントも『bit Dungeon II』の魅力のひとつである。主人公はヘルスとマナ以外に「Extra Life」を持っている。もしも冒険の途中で息絶えてしまった場合、これをドロップする。復活してから拾えば問題ないが、「Extra Life」がゼロの状態で死んでしまうとゲームオーバーとなる。

操作性はお世辞にも良いとはいいがたい。アイテムの拾得や細かな移動など、すべての操作はフラストレーションにつながる。慣れてしまえば……と言いたいところだが、PC版を購入してコントローラーでプレイすることをおすすめしたい。

マルチプレイへの対応も計画されており、ゲーム内オプションでON/OFFの切り替えが可能。ONにすれば、ほかのプレイヤーらしきキャラクターと遭遇できる。現時点ではベータ段階のため、一緒に戦うなど協力プレイはできない。マルチプレイが実装されるころには、操作の問題も解消されていればいいのだが。

 


2人で遊ぶ推測ゲーム『Heads Up! Pictures』

 

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以前「ローカルマルチプレイに対応しているモバイルゲーム5選」で紹介した『Heads Up!』の画像バージョンが『Heads Up! Pictures』である。2014年12月22日時点ではiOS版のみ販売中。価格は100円。販売を手がけるのはWarner Bros. Entertainment。

『Heads Up! Pictures』アメリカで放送されているトーク番組「The Ellen DeGeneres Show」で生まれた推測ゲームである。遊び方はとても簡単だ。プレイヤーAはiPhoneを額に置き、画面をプレイヤーBに向ける。プレイヤーBは画面に表示されたイラストや写真を見て、それが何かをプレイヤーAに身振り手振りで伝える。回答が正解であればプレイヤーAはiPhoneを下にかたむけ、パスするなら上にかたむける。日本のテレビでも見かける、いわゆる推測ゲームである。プレイ映像が公開されているので、遊び方はこちらの動画を参考にしてほしい。

初期状態では、Bから始まる何かを集めた「the letter B」や、頭だけを見て何者かを判断する「Who am I」など5つの問題が用意されている。デバイス内の画像を使って問題を作れる「Build Own Deck!」のほか、複数のアドオンも購入可能。

前作は画面に英単語が表示され、それを相手に伝えるために身振り手振りでアピールするという遊び方だったが、今作は文字だけではなく画像もセットになった。たとえば、ここで掲載しているスクリーンショットの場合、「Boogie Board」とだけ表示されて理解できる人は少ないだろう。しかし、ウェットスーツを着た男性が赤いボードに乗っている姿を見れば、身振り手振りで表現することはたやすい。たとえ相手の回答が「ボディボード」だったとしても正解にできる。ゲームの説明などは英語だが、プレイに関しては言葉の壁は取り払われたといえる。

『Heads Up! Pictures』はパーティゲームとして優秀である。ホームパーティが盛んなアメリカで、このアプリが人気なのは当然といったところ。クリスマスや年末年始など、これから人と会う機会が増えるという方は、恋人や友人、そして家族と一緒に笑顔になれるであろう『Heads Up! Pictures』の購入を検討してみてはいかがだろうか。

 

第13回Mobile of the Weekの最優秀作品は『Heads Up! Pictures』である。本作には、身振り手振りで伝えようとするプレイヤーを動画で撮影する機能が付いている。必死でクマやシャチを真似る姿を、あとから見るのも楽しいものだ。「Build Own Deck!」を購入すれば、クリスマスを意識して愛のメッセージを書いた問題を用意することも可能だが、滑った場合に目も当てられないことになるかもしれない。慎重な方はやめておいたほうがいいだろう。

Shinji Sawa
Shinji Sawa

ゲームはジャンルを問わず遊びますが、1回のプレイ時間が短いものが好きです。FPSやRTSは対戦モノを積極的にプレイします。しかし緊張するとマウスを持つ手が震えるタイプでもあります。

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