自分の影と協力するパズルアクション『Shadow Puppeteer』2Dレベルと3Dレベルの融合

毎週インディーゲームの最前線から興味深いタイトルたちを筆者 ishigenn が好き勝手に紹介していく【Indie of the Week(IotW)】。太陽が沈み夜の訪れる時間帯もだんだんと遅くなってきた今日このごろ、第24回目は自身の「影」と共に行くパズルアクション『Shadow Puppeteer』をピックアップします。

毎週インディーゲームの最前線から興味深いタイトルたちを筆者 ishigenn が好き勝手に紹介していく【Indie of the Week(IotW)】。太陽が沈み夜の訪れる時間帯もだんだんと遅くなってきた今日このごろ、第24回目は自身の「影」と共に行くパズルアクション『Shadow Puppeteer』をピックアップします。

『Shadow Puppeteer』は、あるとき自分の影と離れ離れになってしまった「少年」と、自身の意思を持って動くようになったその「少年の影」を主役としたパズ ルアクションゲーム。プレイヤーはそれぞれ少年と少年の影を操作し、村から全ての影を盗み力を奪った影の人形師「Shadow Puppeteer」を追うことになります。

同作ではそれぞれ少年が現実世界である 3D レベル、少年の影が平面の影の世界である 2D レベルを進んでいきます。Compulsion Games が昨年11月にリリースしたノワールワールドアクション『Contrast』などを考慮すると、影をテーマとして 2D と 3D レベルを融合させるアクションゲームというアイディアは完全にユニークなものではありません。

一方でトレイラーからは、壁だけでなく地面といった異なる重力方向の平面をも進む少年の影や、たとえば物体の影を少年の影が押して現実世界のオブ ジェクトに も影響を与えるなど、様々なメカニックが確認可能。多種多様なギミックと小気味よくスピーディーなジャンプアクションを見ると、「影アクションジャンル」 におけるクオリティの高い新作として『Shadow Puppeteer』には期待を寄せてしまいます。

また同作は同一画面上のローカル Co-op モードをコアに開発されている点も魅力で、少年と少年の影、3D と 2D レベルからそれぞれ協力するプレイ体験は今までにないプレイ思考が要求されることとなりそうです。なお同作では操作するキャラクターをスワップし片方の キャラクターを単純な AI 操作に任せるシングルプレイヤーモードも用意される予定。フレンドがいない人でもひとまずプレイすることは可能となっています。

 

 

開発を担当するノルウェーのインディーデベロッパー Sarepta Studio は、2010年に15名のメンバーによって新設されたばかりの新興スタジオ。Sarepta が手がけるコンソールと PC 向けの第1弾タイトル『Shadow Puppeteer』は、もとは2010年に開催された10週間でゲームを開発する世界的コンペティション「Dare to be Digital」向けに練られたコンセプトで、のちにノルウェー政府のゲーム開発支援プログラムなどを受けながら開発が続けられています。

影パズルアクション期待の最新作『Shadow Puppeteer』は2014年夏にリリース予定。現在 Steam Greenlight にも登録されており、同作のパズルアクションやどこか不気味ながらも童話的なストーリーや世界観に心惹かれたユーザーはチェックしてみましょう。

 

他にも少年と少年の影それぞれに異なるキャラクタースキルが用意されている点も『Shadow Puppeteer』の特徴。 影をテーマにした 2D と 3D レベルの融合というアイディアだけが先行はせず、パズルアクションとしても十分に作り込まれているのが見て取れます
他にも少年と少年の影それぞれに異なるキャラクタースキルが用意されている点も『Shadow Puppeteer』の特徴。

影をテーマにした 2D と 3D レベルの融合というアイディアだけが先行はせず、パズルアクションとしても十分に作り込まれているのが見て取れます

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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