マルチプレイヤー「FTL」ライク、4人 Co-op 対応の潜水艦ローグライク『We Need To Go Deeper』

第12回となる今回取り上げるのはつい先日ティーザートレイラーが公開された『We Need To Go Deeper』。『Don'ts Strave』をより面妖にしたようなグラフィックに一見躊躇してしまいそうな同作ですが、深海マルチプレイヤー版『FTL』として海外では密かに注目を集めているタイトルです。

ついに2013年も終わる中、2014年以降にかけて新たに登場していくインディーゲーム達を紹介する「Indie of the Week」。第12回となる今回取り上げるのはつい先日ティーザートレイラーが公開された『We Need To Go Deeper』。『Don'ts Strave』をより面妖にしたようなグラフィックに一見躊躇してしまいそうな同作ですが、深海マルチプレイヤー版『FTL』として海外では密かに注目を集めているタイトルです。

極秘潜水艦ノーチラス号の冒険を描いたジョージ・ヴェルヌの SF 小説『海底二万里』に強くインスパイアされたという『We Need To Go Deeper』。プレイヤーは潜水艦を操作して深海へと潜り込み、暴れまわる巨大イカに遭遇したり、沈没したアトランティス大陸の都市を発見したりしながら危険と魅力に満ちた海底を探索していくことになります。筆者はヴェルヌの『地底探検』しか読んだことがありませんが、『We Need To Go Deeper』の海底探検がプレイヤーの想像を容易に超え、波瀾万丈な冒険となることは想像に難くありません。

 

 

ゲームプレイはランダムでマッピングされる海洋を探検しつつ、各プレイヤーが潜水艦をその手で操作したり、侵入してきたクリーチャー達を倒すといった内容。潜水艦は「航行室」、「武器庫」、「機械室」、「貯蔵庫」の4つに別れており、例えば武器庫で魚雷を装填したり故障した箇所を修理したりと、最大4人のプレイヤーで潜水艦を運用していく必要があります。

『FTL』では俯瞰視点から全乗組員を操作しましたが、『We Need To Go Deeper』では1人1人が各クルーそのものとなるので、協力無くして深海の危険に満ちた冒険を生き延びることは出来ないのです。開発スタジオが紹介するように、まさしく「ヴェルヌパンク設定の海底を舞台にしたマルチプレイヤー版『FTL』」となります。

 

肉食ザメ、触手の化け物、巨大ガニ。暗闇の深海に恐怖という名の花を添えるクリーチャー達
肉食ザメ、触手の化け物、巨大ガニ。暗闇の深海に恐怖という名の花を添えるクリーチャー達

 

開発を手がけるのは3人の開発者たちが所属するインディーデベロッパー Deli Interactive。インディーゲームのフォーラム TIGFromus. で語るにここ数年のあいだいくつかのゲームを開発していたという Deli は、フリーゲーム『Bloom』が2012年度の「Technology Student Association National Conference」にてビデオゲームデザイン部門におけるトップを飾りました。『We Need To Go Deeper』は同スタジオの本格的な第1弾オフィシャルゲームとなります。

現時点で Steam Greenlight や Kickstarter などには登場していない『We Need To Go Deeper』ですが、宇宙探索ローグライク『FTL』と Co-op とクラシック SF な海底探検の融合という興味深い内容だけに、インディーという名の海洋を同作とDeli Interactiveが無事航海していくことを願うばかりです。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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