巨大海底生物と死闘を繰り広げる”宇宙潜水艦”メトロイドヴァニア『The Aquatic Adventure』

本作はダンジョン内を探索しアップグレードを集めつつゲームを進めてゆく、『メトロイド』タイプ(メトロイドヴァニア)の2Dアクションゲームである。プレイヤーは宇宙潜水艦「Argo 9」を操作し、海底に潜む巨大生物たちと死闘を繰り広げる。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第106回目は、『The Aquatic Adventure of the Last Human』を紹介する。本作はダンジョン内を探索しアップグレードを集めつつゲームを進めてゆく、『メトロイド』タイプ(メトロイドヴァニア)の2Dアクションゲームである。プレイヤーは宇宙潜水艦「Argo 9」を操作し、海底に潜む巨大生物たちと死闘を繰り広げる。

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無人の海底都市が広がる未来の地球

『The Aquatic Adventure』の舞台は、劇的な気候変化によって不毛の地と化した未来の地球だ。温暖化により海面高度が上昇したかと思えば、今度は太陽が徐々にその力を失い、地表は凍りついている。人類は海底都市を築いて生き長らえていたが、2971年にはついに資源が底をつき始めていた。人類はワームホールを通じ、宇宙潜水艦で新天地となる惑星を探し求めたものの、第2の地球を見つける前に文明は滅んでしまう。

プレイヤーは地球に帰還した宇宙潜水艦「Argo 9」を操作し、人類が滅んだ後の地球の海底を探索する。どのようにして人類は終焉を迎えたのか、その謎を解明しなければならない。

『The Aquatic Adventure』には約10種類のアップグレードが存在し、取得するたびに新たなエリアが解禁され、探索可能範囲が広がってゆく。銛を放つ基本武装「The Harpoon」を中心に、魚雷やチェーンソー、スラスターやシールドなどのアップグレードが登場する。このほか舞台が海中であるため、自機の宇宙潜水艦は上下左右に自由に移動できる。ほかの「メトロイドヴァニア」系作品ではあまり見られない特徴と言えるだろう。迫力ある巨大海底生物とのボス戦も見逃せない。

また凝った舞台設定からもわかるように、『The Aquatic Adventure』はストーリーテリングに力を注いでいる作品だ。「地球に影響を与える気候変化と実在的な問題」というテーマを中心に、たとえば崩壊した海底都市やニュースを伝える電子掲示板などが、物語を間接的に描写する。

現在『The Aquatic Adventure』はSteam Greenlightに登録されているほか、5万2000スウェーデンクローナ(約75万円)の獲得を目指すクラウドファンディングをKickstarterにて実施している。現在は7月の終わりのリリースを目指しており、対応プラットフォームはWindows 7以降になる。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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