少女を追って奇妙な家に迷い込む、RPGツクール製ホラーアドベンチャーゲーム『Stray Cat Crossing』

本作は2Dドットビジュアルのホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは無名の女性キャラクターとなり、道ばたで出会った少女「キャット」を追って奇妙な世界に迷いこんでゆく。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第101回目は、『Stray Cat Crossing』を紹介する。本作は2Dドットビジュアルのホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは無名の女性キャラクターとなり、道ばたで出会った少女「キャット」を追って奇妙な世界に迷いこんでゆく。

ゲームボリュームはおよそ2時間ほど。単純に会話や物語を進めるだけでなく、アクションやパズル要素も存在する
ゲームボリュームはおよそ2時間ほど。単純に会話や物語を進めるだけでなく、アクションやパズル要素も存在する

『Stray Cat Crossing』は、血肉あふれるスプラッターホラーや、精神的な恐怖でプレイヤー追い詰めるサイコホラーではなく、不思議な世界を体感するタイプのホラーゲームである。プレイヤーは貸したスカーフを返してもらうため、少女「キャット」の家の中に入り、彼女を探し出さなければならない。家の中には"顔を交換する赤ん坊"や、"おかめ顔の巨大イモ虫"など、この世のものとは思えない者たちが待ち受けている。

ゴシックと和を融合させたような独自のテイストも本作の特徴だろう。本編では美麗なアニメーション演出やカットシーンが所狭しと挿入されており、プレイ中の雰囲気をさらに盛り上げてくれる。Sara Lu氏が歌う「Skintight」が流れるトレイラーでは、そんな凝った演出やカットシーンのほか、奇妙ながらもどこかキュートな本作の世界観とビジュアルが確認可能だ。

 

 

『Stray Cat Crossing』の開発は、プログラマーのjetpackgone氏と、アーティストのjurlo氏によって進められている。開発ツールはRPGツクールだ。国産ホラーアドベンチャーゲームの『魔女の家』や『Ib』、さらには「不思議の国のアリス」や「千と千尋の神隠し」、「パンズ・ラビリンス」や「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」といった作品にも影響を受けたという。

現在『Stray Cat Crossing』はSteam Greenlightに登録されており、合わせて体験版の配信もスタートされている。一足先に本作の美しくも奇妙な世界を味わうといいだろう。リリースは2015年5月か6月を予定しているとのことだ。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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