家族を守れ、武器は“家の中のもの”。サバイバルホラーアクション『Devilry』

『Devilry』は一人称視点のサバイバルホラーアクションゲームだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第93回目は、『Devilry』を紹介する。『Devilry』は一人称視点のサバイバルホラーアクションゲームだ。一人称視点ホラーのインディーゲームと言えば、操作キャラクターは攻撃手段を持たず、敵から逃げる体験にフォーカスした作品が現在の主流である。トレイラーなどを一見すると、『Devilry』もそんな作品の1つに見えるかもしれないが、本作は家族を守るため"敵を撃退"することをテーマとした作品だ。

もし家の中に居て、見知らぬ"何者か"が襲ってきたのなら、あなたは何を手にして立ち向かうだろうか。『Devilry』の舞台となるのは、田舎に位置するとある領主の館だ。邪悪な亡霊が惨劇を引き起こそうとしており、プレイヤーは家族を守るために立ち向かわなければならない。主人公には、他人の視界をジャックするような能力も無ければ、何者をも吹っ飛ばすような蹴りも無い。使えるのは"家の中にあるもの"だけだ。ロウソクに火を灯して視界を確保し、普段は肉や野菜を切っている包丁で敵を攻撃する。登場する多種多様な家具や武器はさまざまな効果を持っており、ダメージを与えるだけではなく、亡霊の動きを邪魔する道具も存在するという。

 

 

舞台となる領主の家
舞台となる領主の家

『Devilry』には複数のゲームモードが存在するが、どんなラインナップなのかは明らかにされていない。推測ではあるが、ストーリーモードだけでなく、家屋内に亡霊たちがランダムで登場するサバイバルモードや、複数人で協力するマルチプレイヤーモードなどが登場するかもしれない。"ダイナミックな一人称視点ホラー体験"と銘打たれており、どの程度のランダム性を備えているのかも気になる点だ。なおゲームエンジンにはUnreal Engine 4を採用している。

日用品を使用して敵を撃退するホラーゲームと言えば、ゾンビサバイバルアクションの『Dead Rising』シリーズが筆頭だろう。本作には広大な空間やショッピングモールは登場しないが、家の中にある限られた道具や家具を使用して敵を撃退する、映画「ホーム・アローン」的な楽しさがあるかもしれない。発売時期など未定の部分は多いが、開発が今後続けられることに期待したい。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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