“スマホ”を通して現実世界に侵食してくるホラーゲーム『1214』

『Battlefiled 4』などのオンラインマルチプレイヤーゲームや、Microsoftの「Xbox SmartGlass」など、ビデオゲームとスマートフォンの連動は徐々に広がりつつある。本作『1214』は、そんなスマートフォンと連動するデザインに新たな形で挑戦する、PC向けのホラーアドベンチャーゲームだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第79回目は、『1214』を紹介する。『Battlefiled 4』などのオンラインマルチプレイヤーゲームや、Microsoftの「Xbox SmartGlass」など、ビデオゲームとスマートフォンの連動は徐々に広がりつつある。本作『1214』は、そんなスマートフォンと連動するデザインに新たな形で挑戦する、PC向けのホラーアドベンチャーゲームだ。

 


現実世界に侵食してくるホラーゲーム

『1214』は、Epic GamesのゲームエンジンUnreal Engine 4を利用して開発されている一人称視点のホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは、スマホのバイブ機能を利用してパズルを解いたり、奇妙な電話が突然着信してくるといった演出を体験することができる。

興味深いのは、「PC上でプレイできないからといって、ゲームをプレイし続けられないわけではない」との説明がある点だ。「物語を始めると、止めたくても止めることはできない。やめたくても追ってくる。『1214』を始める準備はできたか?」。どのようなシステムとなるかは明記されていないが、PC上でゲームを起動していなくとも、スマホ上でゲームが続くような試みにも挑戦しているようだ。スペインの開発スタジオVyretrux Gamesいわく、本作は「あなたの携帯電話が最悪の敵になるサイコホラービデオゲーム」である。

現時点で詳細な物語やゲームプレイは不明だが、トレイラーでは主人公が屋内を探索する様子や、スマートフォンがどのような演出をするのかを確認することができる。高品質な3Dサウンドにも挑戦しており、没入感ある体験を目指しているようだ。

 

トイレに入ったり、帰りの夜道で1人になったとき、奇妙なコール音が突如鳴り始めたら……。彼らの語るような体験が完成するのかはまだ未知数だが、ゲームプレイの外、現実世界に侵食してくる『1214』は、新しい形のホラーゲームとなるかもしれない。現在はStem Greenlightに、コンセプト段階の作品として掲載されている。

 

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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