『Into the Stars』 人類最後の船を指揮するスペースシップシム

同作は先週末よりKickstarterにてクラウドファンディングを実施しているタイトルだ。目標額は8万5000ドルと高めだが、プレアルファ版の壮大なゲーム映像や、有名スタジオでの在籍経験がある開発陣が注目を集め、すでに7万5000ドル以上を獲得している。

未来の名作となるかもしれない最前線のインディーゲームをピックアップしてゆく週間連載Indie of the Week。今週は『Into the Stars』を紹介する。同作は先週末よりKickstarterにてクラウドファンディングを実施しているタイトルだ。目標額は8万5000ドルと高めだが、プレアルファ版の壮大なゲーム映像や、有名スタジオでの在籍経験がある開発陣が注目を集め、すでに7万5000ドル以上を獲得している。

 


豪華なビジュアルで描く『FTL』

 

戦闘もふくめ、ゲームは「The Ark 13」のブリッジ視点を基本として進む。戦闘ではValley(一斉射撃)が重要となる
戦闘もふくめ、ゲームは「The Ark 13」のブリッジ視点を基本として進む。戦闘ではValley(一斉射撃)が重要となる

『Into the Stars』は、スペースシップを操作して広大な宇宙を探索してゆく作品だ。本作の世界では、人類はエイリアンから10年にわたって攻撃を受け続けており、絶滅の危機に瀕しつつある。プレイヤーは追撃の手を逃れた最後の船「The Ark 13」のキャプテンとして、船員を指揮して宇宙を探索し、人類再建を成さねばならない。人類最後の希望は君の手にゆだねられた。

スペースシップシムと聞けば、まず『X3』シリーズを思い起こす人は多いだろう。だが本作は、どちらかと言えば『FTL: Faster Than Light』のビジュアルを豪華にしたような雰囲気だ。宇宙船を操作するフライトシム的な要素は紹介されていない。紹介されている資源や船員の管理が、ゲームのポイントとなるようだ。

「The Ark 13」に乗船する市民たちは、資源を常に必要としている。市民たちが消費する分だけでなく、船に搭載したモジュールを運用する際にも資源は必要だ。プレイヤーは、惑星での採掘やトレード、時には戦闘を通じて、資源を確保しなければならない。

共に乗船する船員を管理するのも、キャプテンであるプレイヤーの務めである。船員のパラメータは、エンジニア、パイロット、コマンド、メディカル、タフネス、マイニングの6種類のカテゴリに分類されており、彼らの長所を活かして船内の各システムに配備しなければならない。また本作では、死亡した船員は二度と戻ってこない。

Unreal Engine 4で描かれる広大な宇宙も本作の特徴だ。ゲーム中に登場する90のゾーンは、それぞれに独自のイベントとチャレンジが用意されている。最終目的地は設定されているものの、プレイヤーは自由に各ゾーンを探索することができる。フリーロームで進む人類再建の旅は、毎回大きく異なる内容となるだろう。

 


有名作品・スタジオの元スタッフ並ぶ

 

『Into the Stars』を開発するのは、新規スタジオFugitive Gamesだ。チームの指揮をとるBen Jones氏は、『Battlefield』Premiumサービスのリードデザイナーを経験し、『Medal of Honor』や『MAG』などの開発に参加してきた経緯を持つ。ほかにも、『Earth Defense Force』のアートディレクターAlden Filion氏、『Shadow of the Damed』の開発に参加したRoy Orr氏、『Battlefield 4』のDLC「Dragon's Teeth」のリードデザイナーMarc Janas氏が並ぶ。

またゲーム内の楽曲は、『Mass Effect』シリーズや『Lost Planet 3』の作曲家Jack Wall氏が担当する。彼の楽曲は、『Into the Stars』のトレイラー内でも聞くことができる。

 

 

『Into the Stars』はPCおよびMac向けにリリース予定。Kickstarterにて現地時間の2月4日まで、8万5000ドルの獲得を目指すクラウドファンディングを実施している。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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