『Miegakure』 4次元を進む4Dアクション

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ishigenn がまだ注目を浴びていないインディーゲームの荒野から未来の名作たちを毎週ピックアップしていく[Indie of the Week]。気づくと2014年も3分の1が終わる4月最後の第29回目は、4次元ワールドがプレイヤーの脳を揺さぶるパズルアクション『Miegakure』をピックアップします。

『Miegakure』は「奥行き」「幅」「高さ」に加えもう1つの次元が加わった4次元ワールドを探索していくパズルアクションゲーム。ここで言う4次元ワールドとは、時間軸ではなく前述した3次元のような位置軸をもう1つ加えた世界を指します。プレイヤーは従来の3Dパズルアクションと同様にキャラクターをマップ上で移動させることができますが、さらに1つのボタンを押すだけで4つ目の次元軸に干渉することができるのです。

 

 

そもそもこの4次元とは一体なんなのか?公式サイトはこの4次元を「壁を歩く」「閉ざされた建物の中を見る」「箱の中の物を盗み出す」「オブジェクトを宙で平面にする」「2つのリングを破壊せずに組み合わせる」といった奇跡を生み出す存在だと説明しています。また4次元面における数学的定式化はすでに1884年の短編小説 Flatland などで考えられたと伝えているものの、Wikipedia を経由した難解な数式や知識は記載されていません。そして詳しい説明も以下のような内容に留まっています。

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2次元のキャラクターが平らに横へ広がっていく2次元の面に住むところを思い浮かべてみて欲しい。このキャラクターにとって高さは異質な概念だ。我々が3次元で行える行動の数々は、この2次元のキャラクターにとっては信じがたい魔法のように感じられるだろう。例えば2D世界における話で、ある物体の周囲に円形の壁があるとする。原則的には壁を通りこすことはできないだろう、もし物体に触れようとするならば2Dの平面から飛び出さなければならない。外に居る人は中で何が起きているのかもわからないだろう。だがもし我々のように3Dであるならば周囲から物体を見ることが可能だし、地面から持ち上げて外へ持ち出すこともできる、2次元の世界から見るとテレポートになるがね。そしてこれと同様に、4次元は数多くの似た奇跡を3次元だけの世界に住む我々に見せてくれる。このゲームでは君がそんな”奇跡”を実行することが可能なんだ。

 

4次元という未知との遭遇。理解不能である恐怖と苛立ち。まるでクトゥルフ的なホラーの雰囲気さえ放つパズルプラットアクション『Migakure』。ただしプレイヤーが数学者の場合を除く

 

おそらく本作における「4次元」とは「未知の奇跡」で構わないということになります。数学知識をインプットした脳がないかぎり知りえぬ「4次元の法則」を、少しずつ理解し干渉していくのが『Miegakure』の愉快な一面となるのです。ドラえもんで聞き知ったあの4次元ポケットだって、実際にどのように動作しあの手でまさぐっているのかなんてわかりません。プレイヤーはそんな未知の領域を『Miegakure』にてその手で侵せるのです。

『Miegakure』は意外にも開発期間の長いタイトルで、最初に話題となったのはデザイン部門へとノミネートされた2010年度の Indiependent Games Festival。同年の IGF に登場したタイトルは『Limbo』や『Super Meat Boy!』、発売が遅れたものでも『Closure』や『Vessel』がすでに2012年から2013年に発売を向かています。同作はひとまず PC 向けのリリースが決定しているものの、発売時期が決まらぬまま開発4年目を迎えようとしています。

一方で前述の IGF や Indicade など様々なアワードにてノミネートや受賞の歴史がある『Miegakure』。YouTube に投稿された上部のトレイラーは約2週間で9万再生近くを記録するなど、すでに一般ユーザーの興味を惹くことに成功しているようです。4次元パズルアクション『Miegakure』、今後大きな注目を集めるかもしれません。

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Shuji Ishimoto
初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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