発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第325回目は『Scorch』を紹介する。
カナダに拠点を置くインディースタジオCM Softworksが、2.5Dシューティングアクションゲーム『Scorch』を開発中だ。Steamでの販売を目指してSteam Greenlightに登録している。
人類の発展はオゾン層の破壊を引き起こし、もはやその進行を止める術はない。世界中の空に空いたオゾンホールによって、地球は太陽からの放射線にさらされていた。植物の生長は妨げられ、海には活性酸素が発生し、野生生物のほとんどは息絶えた。太陽は地表を焦がし、人類の住処を不毛の大地へと変貌させてしまったのだ。
本作では荒廃した都市、朽ち果てた森、凍てついた平原や山岳地帯などのロケーションを有する、ポストアポカリプスの世界が描かれる。ゲーム内は3Dグラフィックで描かれるが、ゲームプレイは常に真横からの視点の横スクロールで進む2.5Dスタイルを採用している。
道中ではさまざまな敵と対峙することになり、銃器やグレネード、打撃武器などを駆使しながら突破していく。遮蔽物を利用して攻撃を避けたり、ガスタンクを爆破させて敵を一掃するなど、周囲の環境をうまく利用して戦うことが重要だ。銃器はさまざまな種類が登場するが、戦況に応じて複数の銃器を切り替えて使用できるようだ。また、敵との戦い以外にパズル要素や探索要素などもあり、いずれも本作のストーリー体験に組み込まれている。
本作には3人のメインキャラクターが登場し、プレイヤーはそれぞれの身に起こるストーリーを追っていく。ゲーム内にはプレイヤーに決断をせまる場面がいくつか存在し、それによって各キャラクターの物語の結末は変化していくという。
ストーリーモード以外には、オブジェクティブ(目的)ベースのSurvival Skirmish・Last Man Standing・Scavenging Runなどのゲームモードも用意される予定だ。
CM Softworksは同じくポストアポカリプスをテーマにしたオープンワールド・サバイバルゲーム『The Withering』を早期アクセスゲームとしてSteamで販売している。特に言及はないが本作はそのスピンオフのような位置付けなのかもしれない。同スタジオが本作について“オールドスクール”で“ノスタルジック”なシューティングアクションであるとしている通り、少なくとも公開されているトレイラーからは、その銃撃戦に取りたてて目新しい要素は見受けられない。もちろん、まだまだ開発途中だということを考慮しなければならないが、ほかのロケーションではどのような戦いになるのかぜひ見てみたいところだ。そしてバトルがシンプルに楽しめるものである分、3人のメインキャラクターたちのストーリーには感情を揺さぶる力強いものになることを期待したい。
Steam Greenlightを通過できた場合、本作はWindows/Mac/Linuxに向けて2017年前半にリリースされる予定となっている。Steamトレーディングカードや実績、Steamクラウドへの対応も予定している。