異形のキリン、朽ちた戦艦、大自然。遠い未来の“アフリカ”描くアドベンチャーゲーム『Beautiful Desolation』が正式発表

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第285回目は『Beautiful Desolation』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第285回目は『Beautiful Desolation』を紹介する。

南アフリカ共和国に位置するゲーム開発スタジオ「The Brotherhood」は、新作ゲーム『Beautiful Desolation』を正式発表した。遠い未来、人類文明が崩壊したあとの“アフリカ”を描くという独自の舞台設定が魅力のタイトルだ。発表に合わせ、奇妙な風景と生物が登場するスクリーンショットやトレイラーも公開されている。

開発The Brotherhoodの公式ブログにおける発表によると、『Beautiful Desolation』は同スタジオがこれまで開発してきた「ポイント&クリック形式のアドベンチャーゲーム」になる予定のようだ。人類文明が崩壊した遠い未来、大きく変貌したアフリカが舞台となることは判明しているが、そのほかのストーリーや登場人物などは一切明らかにされていない。公式サイトには「彼はこの場所この時間の人ではない」とのメッセージが掲載されており、タイムトラベル的な要素があることも匂わせている。

ほぼ映像とイメージだけでの登場となった『Beautiful Desolation』だが、ビジュアルのインパクトはかなり強烈だ。美しい湖に浮かぶ朽ちた軍艦、ポータルのような謎の装置が設置された古めかしい部屋、頭が変異したかのようなキリンの群れ。The Brotherhoodは本作でゲームデザインに加えグラフィックのクオリティもさらに進化させることを約束している。

The Brotherhoodは『Stasis』と呼ばれるホラーアドベンチャーゲームのKickstarterを2013年に実施し、13万2523ドルを獲得した。約2年間の開発を経て、2015年9月には無事発売。オールドクラシックな見下ろし視点型アドベンチャーゲームながらも、美しいビジュアルや読み応えある物語が高評価を浴びた。現在は『Stasis』の前日譚となるスタンドアローンの無料コンテンツ『Cayne』を開発中で、すでに完成間近となっている。

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なお『Beautiful Desolation』も近日中にクラウドファンディングを実施予定とのことで、その際にはさらなる情報が解禁されそうだ。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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