ロボットに乗り込み、頭脳で母国を守れ。『Phantom Brigade』から漂う新たな“手強いシミュレーション”

第263回目のIndie Pickで紹介する『Phantom Brigade』は、プレイヤーがレジスタンスとなり、戦闘用ロボットを操縦し母国を守るために戦うシミュレーションゲーム。ターン制ということで、『フロントミッション』を想起する人もいるだろう。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第263回目は『Phantom Brigade』をピックアップする。

『Phantom Brigade』は、プレイヤーがレジスタンスとなり、戦闘用ロボットを操縦し母国を守るために戦うシミュレーションゲーム。ターン制ということで、『フロントミッション』を想起する人もいるだろう。キャンペーンモードでは、チームを組んで敵の殲滅をはかり、戦闘で損傷した機体はドックで休めなければいけない。制圧したテリトリーの管理や、決められた資源で工場や基地を運営するといった要素もあるようで『X-COM』のような印象も受ける。

『Phantom Brigade』のこだわりは戦術の奥深さだ。機体はかなり細かい部分までカスタマイズでき、見た目が反映されるのみならず性能も異なっており、パーツ選びとチューニングが戦術に幅をもたらすようになる。長いレンジが得意な武器、待ち伏せ攻撃に強いパーツなど種類も多いという。操縦するパイロットも重要な要素であり、機体の損傷も気になるところだが、パイロットが何よりも保護の対象となる。これは味方に限った話ではなく、敵の運転席を狙いパイロットを放り出し、無人の機体を回収するといったプレイも可能となる。援軍を呼ばれる前に迅速に敵を倒すことが重要であり、待ち伏せを選ぶか突撃するかといった選択も慎重に判断しならなければいけない。こういったジャンルの例にもれず、難易度も高いものとなることが示唆されている。

https://www.youtube.com/watch?v=nCKyxgtUqOI

破壊表現も本作における目玉要素となっている。機体の破壊は勿論、マップの建物をすべて破壊できるようだ。ルート上にある建物を壊し新たな道を切りひらくのもよし、索敵のために“母国”の市街を打ち壊すのもよし。物理演算による気持ち良い破壊が見られるシステムとなりそうだ。

開発を担当しているのはアメリカのシアトルにスタジオを構えるTetragon Works。スタッフは2名で構成されており、プログラマーのChad Jenkins氏は『Universal Sandbox』や『Kerbal Space Program』といった演算を中心とするタイトルを手がけてきたその道のベテランだ。アーティストのArtyom Zuev 氏も同様に『Kerbal Space Program』のチームに所属していた過去を持ち、機械類のデザインを得意としている。スタッフが2名ということもあり、予算も限られているが、細かな作業をツールなどで簡略化しながら効率良く開発が進められているようだ。Jenkins氏のTwitterではさまざまなロボットのアニメーションgifが公開されているので、興味のある方はチェックしてみてほしい。

対応プラットフォームは現時点でPCのみ、リリース時期は未定となっている。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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