お手製の船を海にプカプカ浮かべて巨大海洋生物と戦え、海戦がテーマの物理演算クラフトゲーム『The Last Leviathan』が楽しげ

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第253回目は『The Last Leviathan』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第253回目は『The Last Leviathan』をピックアップする。

数十種類のパーツから自由な発想で乗り物を作り、ミッションに挑戦したり敵と戦ったりする「物理演算クラフトゲーム」が、ここ数年インディーゲーム界隈で賑わいを見せている。2013年に登場した『Robocraft』に始まり、AUTOMATONで過去にも紹介した『TerraTech』、最近だと攻城兵器を作る『Besiege』も記憶に新しい。10年以上前の作品に目を向けると、1999年の『パネキット』の名を挙げるゲーマーもいるかもしれない。

本作『The Last Leviathan』は、『Besiege』に似たビジュアルとシステムを導入している物理演算クラフトゲームだ。ただし舞台となるのはより予測不可能な”物理演算の海”、プレイヤーはお船を作って敵船や巨大生物との戦いに挑む。

ゲームの舞台となるのは、大小さまざまな船団が往来する「ミデニルの海」だ。まずプレイヤーはブロックパーツから自身の船舶をクラフトする。冒険する先々で友好的な船団とパーツをトレードしたり、倒した敵船からパーツを引っこ抜いたりして、より強大な船を作っていく。ゲームの最終目標は伝えられていないが、ゲーム中には巨大な海洋生物が登場する模様で、彼らを倒すのが1つの大きな挑戦となる模様だ。

ゲーム中にはミデニルの海での冒険を描くこの「ボヤージュモード」に加え、自由に造船を楽しむことができる「クリエイティブモード」、海上でのさまざまな戦いやチャレンジを収録した「バトルシーモード」が存在するとのこと。またプレイヤー間での船舶デザインのシェアやMod対応も『The Last Leviathan』の特徴だ。Steam Workshopを通じて、プレイヤーは船や大砲のAI、ブロックで作った船や海戦イベントなどを共有することができる。

映像をチェックする限り、『Besiege』とよく似たビジュアルやパーツバラエティを感じるが、RPG的な「ボヤージュモード」や海戦は独自のもの。敵船の大砲で自身の船が砕け散ったり、物理演算の海でどうにか沈没させまいと舵を取ったり、試行錯誤して自分の船を作り続けるのはとても楽しい時間となりそうだ。

巨大海洋生物が君の船を待ち受ける
巨大海洋生物が君の船を待ち受ける

なお開発を担当するのはイングランドのノッティンガムに位置する小さなインディースタジオ「Super Punk Games」。過去にはSteam版『Microsoft Flight Simulator X』や『Blur Overdrive』といったタイトルの開発に参加してきた。『The Last Leviathan』は同スタジオ肝いりの作品となっており、現在は鋭意製作中とされている。

『The Last Leviathan』は2016年Q4にSteam早期アクセスを通じてリリース予定。目玉となるボヤージュモードおよびリアルタイムのマルチプレイヤーモードは、早期アクセス中に開発されるとのこと。またPC版に引き続きMac版およびLinux版も登場すると予告されている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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