ピクセルアートな魔女っ娘が冒険する『Fara & The Eye of Darkness』はカードとシューティングが融合したローグライクアクション
発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第242回目は『Fara & The Eye of Darkness』をピックアップする。
『Fara & The Eye of Darkness』は、シアトルに拠点を構える「Spaceboy Games」が開発するアクションゲームだ。プレイヤーは悪魔の血を受け継いだ魔女っ娘「Fara」となり、一族を守るため宇宙の歪みの原因である“謎の汚染”を浄化する旅へ出ることになる。「Fara」は悪魔の血を持つ魔女という設定からは想像できないほどキュートな容貌を持つ緑髪の少女で、右手に携えた杖からさまざまな魔法を繰り出し、おぞましいモンスターたちを退けながら広い大地を駆け抜けていく。ゲームスタイルは『ゼルダの伝説』『奇々怪々』を思い出させる内容で、プレイヤーは「Fara」をキーボード操作で移動させつつ、マウスで攻撃対象をうまく狙う必要がある。かわいらしいピクセルアートも本作の魅力だ。
https://www.youtube.com/watch?v=gI6Y9joU8DM
映像を見る限りではシューティング要素を融合したよくあるアクションアドベンチャーに見えるかもしれないが、『Fara & The Eye of Darkness』では戦闘にいくつかの捻りが加えられれている。本作はこの手のジャンルのゲームとしては珍しい「エンカウントシステム」を採用しているのだ。敵との遭遇スタイルはシンボルエンカウント方式で、フィールド上で敵のシンボルに触れると小さなアリーナのような場所へ移動し戦闘が始まる。
またほかにも「カードバトル」の要素が導入されており、プレイヤーは事前にセットしたデッキから状況に応じてカードを選び、魔法の杖で攻撃を繰り出していく。デッキのカードは一度使用すると時間経過するまで使えないという、『キングダムハーツ チェインオブメモリーズ』に近いシステムが採用されている。無闇やたらと攻撃を連発するのではなく、カードを消費しすぎて手詰まりになるリスクも考えなければならないというわけだ。殴り攻撃は制限無しにできるが、敵に近づく必要があるため反撃を受ける可能性も高い。うまく敵との距離をとりながら効果的にカードを使い分けることがゲームの鍵となるだろう。
なお本作ではプレイする度にランダムなワールドが自動生成される。「Spaceboy Games」はリプレイ性が強く何度も繰り返して遊べるローグライク要素を盛り込んだ作品を目指し開発を続けており、デッキに組み込むカードも道中に入手できる仕様が採用されている。レアカードを求めて探索を繰り返しながら自分好みのデッキを構築していくのも本作の醍醐味となりそうだ。
開発を担当するSpaceboy GamesはZack Bell氏を中心とするデベロッパー集団。プログラマーであるBell氏は、ある日インターネットでピクセルアートデザイナーであるSandy Gordon氏と出会い、すぐに意気投合する。のちに複数のスタッフが加わり、本作のプロジェクトが立ち上げられたという。開発の過程は海外のインディーゲームフォーラム「TIGForms」にて報告されているので、気になる読者はチェックしておこう。
対応プラットフォームはPC/Mac/Linux、開発段階はまだ初期に近いようで、リリース時期は2017年のQ1を予定している。