車の中、宇宙船の上、火災現場。過酷な状況で料理を作るエクストリームクッキングゲーム『Overcooked』が開発中


発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第227回目は『Overcooked』をピックアップする。

我々人間は食事なしでは生きてはいけない。それゆえに日々の生活に料理は欠かせないものである。よって、どんな状況に陥っても生きるために料理を作らねばならない。それがたとえどんな場所でも……。『Overcooked』はそういった状況を想定して作られた“混沌系協力クッキングゲーム”だ。プレイヤーはコックとなり、さまざまな場所で料理を作っていくこととなる。あまりモタモタしていると客が怒りだしてしまうので、たとえ車揺れが激しくとも、火災が起こっていようとも迅速に調理を進めていかなければならない。

ゲームの肝となるのがチームワークだ。本作は協力プレイに対応しており、力をあわせて料理を作っていく。単なる共同のみならず協調の精神を限界まで引き出してプレイすることが推奨されている。捌けど捌けど終わりが見えないオーダー、料理を邪魔する悪意しかない障害物を避けながら料理を完成させるには、他者との協力が欠かせないのである。あなたは友人と、叫び、口論しあいながら、時には横柄に指示しながら、客の胃を食べ物で満たすために、極限のクッキングに挑戦するのだ。

本作には協力プレイ用のキャンペーンモードが用意されており、「たまねぎ王国を横断する旅」に参加するプレイヤーたちが、あらゆる苦しい状況に挑戦していくというものになっている。また、友人との協力プレイのみならず対戦にも対応している。1vs1や2vs2で対戦をおこない、どちらが優れた協調性を持つチームであるか競うことも可能だ。ちなみに本作は、ひとりで遊ぶプレイヤーにも配慮されているのだという。2人のキャラクターを動かし、ひとりが野菜を切っている間にもうひとりにスイッチし、オーブンをチェックするなどといった機転の効いたプレイが求められるようだ。

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開発を担当しているのはGhost Town Games。在籍者はPhil Duncan氏と Oli De-Vine氏のふたり。ともに『RollerCoaster Tycoon 3』や『Elite:Dangerous』を手がけたFrontier Developmentsに5年以上在籍していた開発者だ。ふたりはFrontier Developments在籍時代、お昼休みに暗がりでマルチプレイヤーゲームに勤しんでいた仲だったという。この体験が、「複数プレイヤーで楽しめるゲームを作りたい」という本作の開発のきっかけだったようで、現代人には本作を機に他人との親交を深めてほしいという願いが込められているのだという。

発売時期は2016年初頭、PC/PlayStation 4/Xbox Oneでのリリースを予定している。