身体は人間、頭は映写機。「映写機男」が進むポイント&クリックアドベンチャー『Projector Face』が開発中、2016年にSteamでの配信目指す

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第204回目は『Projector Face』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第204回目は『Projector Face』をピックアップする。『Projector Face』は、とてもシンプルなポイント&クリック型のアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは身体は人間、頭部は映写機という「顔が映写機の男(Projector Face)」を導き、物語を進めていくことになる。

『Projector Face』の開発を担当しているのはカナダに位置すると見られる「Fluik Games」という無名のデベロッパーだ。同作は小型のインディーゲームでありながらも、特筆すべきは主人公の「Projector Face」のイカしたデザインだ。頭部は映写機、ボロボロながらもおしゃれな燕尾服を着た彼の姿はとても異様である。日本の読者なら、身体は人間で頭部はカメラという「映画泥棒」の「カメラ男」をまず間違いなく思い浮かべるところだろう。

現時点で詳細なストーリーなどは語られていないが、ゲームプレイ面ではサイレント映画のようなスタイルでメッセージが表示されるといった演出が導入されている。またゲーム内では町中で古いフィルムを発見して修復するといった要素も。さらにゲーム内のキャラクターや環境アートは、すべて手描きで描かれているという。

ともかく、過去から蘇った映写機の亡霊かなにかなのか、謎に見た「映写機男」がいったいどんな素性を持っているのかが本作最大の魅力となるだろう。『Projector Face』は、Steam Greenlightを通過すれば2016会計年度Q1に約3ドルで販売する予定だという。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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