ある意味ローグライク、「アスキーアート」で描かれるダンジョン探索3Dアクションゲーム『Brut@l』が開発中。ローカルCo-opプレイにも対応

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第203回目は『Brut@l』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第203回目は『Brut@l』をピックアップする。

スコットランドのダンディーシティに位置するデベロッパーSotrmcloud Gamesは、第1弾タイトル『Brut@l』を開発中だ。同作は先週のPlayStation Exeperience 2015キーノートにてPS4向けのリリースが正式発表された作品で、アスキーアート調のグラフィックに驚いたゲーマーもいるのではないだろうか。同作は1980年代ごろの「ローグライク」作品を、3Dグラフィックスで描いてみようという愉快なコンセプトのタイトルとなっている。

『ローグ』とは1980年ごろに海外で誕生したダンジョン探索ゲームである。プレイヤーは地下深く続くダンジョンを探索し、26階にある「イェンダーの魔除け」を入手して地表まで持ち帰ることを目指す。当時『ローグ』は『NetHack』など多数の派生作品を世に生みだし、そういった派生作品や『ローグ』的な要素を持ったタイトルは「ローグライク」と呼ばれるようになっていった。『Brut@l』は、この1980年代のアスキーアート調「ローグライク」を、3Dアクションゲーム化したタイトルというわけである。

プレイヤーは「レンジャー(弓使い)」「メイジ(魔法使い)」「ウォリアー(戦士)」「アマゾン(女戦士)」の4種類のヒーローから1人を選び、原作と同じくダンジョンの26階へと到達し、ガーディアンを倒して王冠を手に入れなければならない。プレイヤーは敵を倒してキャラクターをレベルアップさせ、自身のプレイスタイルに合ったスキルを選択し成長させることが可能。またアイテムクラフトやエンチャント、ポーションの醸造などで装備品を拡充することもできる。ただしもちろん、死亡すればその時点でキャラクターのデータは完全に削除されることになる。

このほか『Brut@l』はローカルCo-opにも対応しており、友人と共にダンジョンの奥深くへと挑戦することができるようだ。レベルエディターの搭載も明らかにされており、プレイヤー同士で作成したダンジョンを世界中で共有する機能があることも明らかにされている。

正直なところ、ビジュアル以外の面では特に新鮮さはない『Brut@l』だが、『ローグ』や「ローグライク」を遊んでいたプレイヤーたちが思い出を振り返りつつ、一緒にレトロな雰囲気に浸るというのが本作の正しい楽しみ方となるのかもしれない。むかし遊んでいた平面で地味な「ローグライク」世界のなかでは、実はこんなことが起きていた……と思い起こしながらプレイするのもまた一興だろう。『Brut@l』は2016年早期にPlayStation 4向けにリリース予定となっている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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