“怒れる主婦”たちが戦う異色のゾンビアクション『Aberford』が開発中、4人が料理や掃除道具片手に感染者を蹴散らす

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第184回目は、ゾンビサバイバルアクションゲーム『Aberford』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第184回目は、ゾンビサバイバルアクションゲーム『Aberford』をピックアップする。ゾンビモノの作品など現在では掃いて捨てるほど存在するが、本作は“怒れる主婦”をメインに据えた異色のハウスワイフ・ゾンビサバイバルだ。第二次世界大戦が発生してから数年が経過した、1950年代特有のコミカルでポップな世界観を下敷きに、4人の奥様が料理や掃除道具で感染者を蹴散らしてゆく。

怒れる4人の主婦

『Aberford』は3Dアクションとアドベンチャーパートが折り重なったタイトルだ。開発元のSketchy Panda Gamesは、『Assassin’s Creed』のようなスタイルで敵を倒し、『The Walking Dead』のように話を進めてゆくと説明する。戦闘ではさまざまな近接武器を使用し、コンボ攻撃やカウンターなどを駆使してゾンビたちと戦う。またゲームの合間合間に会話シーンが存在し、そのなかで選んだ選択肢によって4人の主婦グループの動機や行動指針が決定する。

戦闘では『Left 4 Dead』のような4人で協力してゾンビと戦う戦略性もあり、AIプレイ(操作キャラの切り替えが可能)かローカルCo-opプレイを楽しむことができる。4人のキャラクターにはそれぞれ独自のスキルが設定されているという。なお『Aberford』には、ストーリーをメインにした「キャンペーン」モードに加え、大量の感染者たちと戦う戦闘がメインの「チャレンジ」モードが存在する。

正直に言えば、『Aberford』のゲームプレイはまだまだ未知数で、トレイラーから垣間見えるアクションもイマイチだ。パフォーマンス調整不足なのか、フッテージがカクついているのも気になる。ただ、世界観やキャラクターのセンスはずば抜けて素晴らしい。

主役となる奥様方4人を紹介していこう。まず主役各に当たる「ペギー・ホイットマン」は、怒りっぽく理屈屋という元プロ野球選手。フライパンを持つ姿からもわかるように、近接攻撃と投げ攻撃が得意で、自分の手が“なにか”で汚れてしまうこともいとわないという。元は従軍看護師だったという「ベティー・スミス」は、50年代を象徴するような女性像を持つ人物で、移動スピードが早く軽い武器の取り扱いが得意だ。

豊満な「ドリス・ベイカー」は戦時中にリベット工として働いた経験があり、当時打ち込んでいたリベットのように強固なボディを持つ。重い武器を持った際のスピードにボーナスが付くほか、ダメージを軽減する特性がある。現在は2児の母親である「シルビア・ホルンベルガー」は元科学者。各種効果を強化したり、クールダウン時間を減少させたりすることができる。

『Aberford』は現在PC向けにリリース予定とされている。開発資金67万5000ドルの獲得を目指すKickstarterキャンペーンを実施しており、現在すでに2万5000ドル以上を集めているようだ。発売時期は明言されていないが、ゲームやリワードの予想出荷時期は2017年12月とされている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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