発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第138回目は、『Dad By The Sword』を紹介する。剣を持ったニワトリから回転する寿司まで、インディーゲームには個性豊かな主人公たちが多数存在するが、『Dad By The Sword』は“あなたのオヤジ”が主人公である一人称視点のアクションゲームだ。
オヤジのオヤジによるオヤジのためのゲーム
詳しいストーリーは明らかにされていないが、本作の主人公はデニムのショートパンツを履いた“あなたのオヤジ”である。プレイヤーは自身のオヤジを操作して、片手にたずさえたクレイモアで”アンチ・オヤジ”を殺しまくることになる。敵にはホットドッグも含まれる。ジャンルは「FPS(ファースト・パーソン・ソードプレイ)」となっており、一人称視点にて剣やマグナム銃、ボーリングの玉を上手く扱い、大量の敵を切った撃ったで倒す。
馬鹿げた設定と頭のネジが外れたトレイラーは笑えるが(前半に登場しているオヤジは開発者Chip Whiteman氏の実際のオヤジである)、意外にも本作は骨太なゲームプレイを隠し持っているらきタイトルだ。ゲーム中に登場する敵は鎧や防具を装備しており、剣で攻撃する際には鎧が無い部分を斬るか、ダメージを与えて破壊しなければならない。現在プレイできるデモなどは公開されていないが、映像を見る限りでは、ただ攻撃ボタンを押すと剣を一定方向に振るうのではなく、プレイヤー側が太刀筋を決定することが可能なようだ。『Chivalry: Medieval Warfare』のようなアクション性を思わず期待してしまう。
このほか、ゲームのステージはランダムで自動生成されるほか、一度死亡すると進行度がロストする永久死の搭載も明らかにされている。ゲーム中に登場する“オヤジ祭壇”を拝むことで“オヤジのPerk(Darks)”を解除し、また“オヤジ・アクセサリー”を入手するなどして、キャラクターをアップグレードすることができる。
『Dad By The Sword』はお前のオヤジがデニムのショートパンツを履いて走り回り、アンチ・オヤジをクレイモアで斬り殺してゆくゲームだ。ホットドッグに殺されないようトライしつつ、ユニークなFPS(ファースト・パーソン・ソードプレイ)を体験しよう。敵の裏をかいて鎧の弱点を破壊し、真っ二つに斬ってしまえ。『Dark Souls』と『Gone Home』と『オヤジが登場するようなゲーム』が出会ったみたいな感じだ。
- ダンジョンはランダム生成され、遊ぶたびにまったく違うバトルに挑戦できる
- 「オヤジ祭壇」を拝むと、キャラクターをアップグレードできるPerk(オヤジ・パーク)が入手できる
- 素晴らしい新アビリティを付与する「オヤジ・アクセサリー」を探せ
- 先ほどの説明は「『Dark Souls』と『Heavy Rain』と『Octodad』が出会った」にしてくれ
- キャラクターの作成には100パーセント正確な”実父確定検査”を実際に使用する
- やはり「『Dark Messiah』と『Skyward Sword』と『Spelunky』が出会った」で
開発を担当するRocketcat Gamesは、3人の開発者によって構成されているインディーデベロッパーだ。過去にはiOSやAndroidを中心にクラシックな2Dアクションをいくつかリリースしてきたが、今作では『Might and Magic』の「Dark Messiah」のような黎明期の3Dゲームと、そして自身の父親に影響を受けて開発を続けているという。『Dad By The Sword』は2015年後半に20ドルでリリース予定。対象はWindows/Mac/Linuxとなる。