『Hello, Neighbour!』あのヒゲ男は一体なにをしているのか?AI学習する隣人の家に侵入する一人称視点パズルアクション

第134回Indie Pickでは『Hello, Neighbour!』を紹介する。一人称視点のホラーゲームの敵と言えば、幽霊かゾンビ、クトゥルフ的な儀式で生み出された化け物などが相場と決まっているが、本作『Hello, Neighbour!』は隣の家に住む「隣人」が敵の作品だ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第134回目は、『Hello, Neighbour!』を紹介する。一人称視点のホラーゲームの敵と言えば、幽霊かゾンビ、クトゥルフ的な儀式で生み出された化け物などが相場と決まっているが、本作『Hello, Neighbour!』は隣の家に住む「隣人」が敵の作品だ。『Hello, Neighbour!』自体はホラー作品であるとは紹介されていないのだが、既存のジャンルにはない生々しい恐怖感が期待できるタイトルとなっている。

謎の隣人の家へ侵入する

プレイヤーはとある小さな町に引っ越してきた新たな住民だ。自分の家に荷物を下ろし終えると、通りの向かいに住むヒゲを生やした隣人の姿を発見し、さらに彼が自分の家の地下室へ続く扉に木板を打ち付け、封鎖しようとしている姿を見てしまう。なにかが地下室に隠されているのか、誰かが閉じ込められているのか、あるいは扉に苛立っているだけなのか。なにも問題がないことを確認するため、プレイヤーは隣人の男の家に侵入し、真実を確かめることになる。

ゲーム中には、安全エリアである引っ越し先のプレイヤーの家と、それよりも数倍大きい隣人の家、さらに両家を結ぶ道が登場する。プレイヤーは周囲を探索したり、登場する大量のオブジェクトを使用したりして、隣人の家の地下室になんとか侵入しなければならない。トレイラーでは、トマトを窓に投げて隣人を誘き寄せたり、金槌で扉に打ち付けられた板を剥がそうとするシーンが確認できる。

高品質AIで学習する隣人

indie-pick-134-hello-neighbour-header-001
高品質AIを備えた隣人(ロボではない)

また本作の特徴となっているのが、唯一の敵キャラクターである隣人に備わっているAIがみずから学習し、家のなかに侵入しようとするプレイヤーを追い詰めてゆく点だ。学習AIを備えた隣人は、プレイヤーの戦略を覚え、それに対応するカウンターの行動を取るようになるという。

プレイヤーと同様に隣人もさまざまなオブジェクトが使用できるため、椅子を投げて窓を割ったり、プレイヤーが通りそうな道を防いだりする。隣人の家には慎重に侵入しなければならないが、長期戦になればプレイヤー側がどんどんと不利になる仕組みになる。

開発はDynamic Pixcelsが担当。『Hello, Neighbour!』のリリース時期は現在明らかにされていないが、Steam Greenlightに登録されており、Steamでの配信を目指している。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

記事本文: 1728