『ChickenSword』世界を救うのは…“ニワトリ”だ。ニワトリと喋る剣の冒険を描くサイバーパンク2Dアクション

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第118回目は『ChickenSword』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第118回目は『ChickenSword』を紹介する。

主人公「ニワトリ」

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キュートなビジュアルと、容赦ない死

『ChickenSword』は人類が衰退したあとのサイバーパンク世界を描く2Dアクションゲームである。プレイヤーは研究所にて謎の溶液にひたされていた「ニワトリ」となり、謎の「しゃべる剣」と共に世界を冒険してゆく。研究所を襲った“奴ら”とは誰なのか、喋る剣の正体とは、そしてなぜ主人公はニワトリなのか。それは誰にもわからないが、ともかく強力な殺戮装置である「しゃべる剣」を拾ったニワトリが、世界の命運を握るヒーローとなるようだ。

さまざまなジャンルをマッシュアップしたとされている『ChickenSword』だが、ベースとなるのは『リンクの冒険(Zelda II: The Adventure of Link)』だ。ワールドマップから移動するエリアを選択し、横スクロールアクションで各エリアを探索しつつ敵とたたかう。ダブルジャンプや壁蹴りにダッシュ、空中コンボ攻撃や必殺技のエアスラッシュ、さらには弾を撃ち返す斬撃など、さまざまなアビリティが用意されている。トレイラーを見る限りではなかなか操作性はよさそうで、テンポのいい戦闘が楽しめるように思える。

「コッコッコッ(Bock Bock Bock)」

ニワトリが敵を次々と切り裂いていくシュールさと、ジョークが満載のストーリーは『ChickenSword』の魅力だ。主人公の「Bawkins」は敵のボスに「死の意味とはなんだ……?」と聞かれても「Bock(コッ)」としか鳴かず、ときには黒ビール(Bockの別の意味)を飲んでいる人間を勘違いで斬り殺し、アサルトライフル(実装予定)を持って銃弾を乱射する時もある。

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無慈悲に卵を排出してダブルジャンプ
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マシンガンを撃つニワトリ

それにしても、Steamでは『はーとふる彼氏』や『Toki-Tori』が配信されており、鳥の法廷闘争を描く『Aviary Attorney』も開発中など、開発者たちはなぜ鳥類にこれほど魅力を感じてしまうのだろうか。本作の開発を手がけるMichael Lambert氏は、『ChickenSword』が処女作であり、本作をPC以外にも家庭用ゲームハードや携帯機向けにリリースしたいと考えているようだ。発売時期は2016年とされている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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