主人公の“心の声”になるアドベンチャーゲーム『Where Birds Go to Sleep』開発中。謎の島を舞台に、頭の中での自問自答を通じて行動へと導く

主人公の“心の声”になるアドベンチャーゲーム『Where Birds Go to Sleep』開発中。『Where Birds Go to Sleep』では、謎の島を舞台に、主人公である探検家の心の声として自問自答を繰り広げ、行動へと導いていく。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たこと無いような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第671回は『Where Birds Go to Sleep』を紹介する。

デベロッパーのQuiet Little Feetが、アドベンチャーゲーム『Where Birds Go to Sleep』をPC向けに開発中だ。本作は、ビザンツ帝国やペルシア帝国が存在した時代の、架空の土地を舞台にする物語主導の作品だという。

本作の主人公は、元犯罪者の探検家。遠い海に謎の島が現れたことで、その土地を開拓する任務に就くことに。その島は霧に包まれており、神秘的な雰囲気を漂わせていた。食料事情が厳しいなか準備を整えて、彼はほかの仲間と共に海を渡ることとなる。


『Where Birds Go to Sleep』にてプレイヤーは、主人公である探検家の「心の声」となる。ゲームプレイはダイアログベースで展開。島を探索する中では、主人公からはその時々の状況が伝えられるため、次に取るべきと考える行動などを選択肢から選び、主人公の脳裏に囁きかけるのだ。

たとえば、島に上陸したばかりの主人公は、浜辺から森へと進んだところで、空から落ちてきた小鳥を発見。周囲には巣やほかの鳥の姿は確認できず、小鳥は死にゆく運命にあるように見える。そこでプレイヤーには、小鳥を「殺す・そのままにしておく・手に取る」という3つの選択肢が提示。選んだ行動について主人公は自らに語りかけるため、さらにその答えを選択するという流れとなる。

小鳥を殺した場合には、なぜそのような行動を取ったのかを自問し、放置したなら自らを臆病者と責め、手に取った後には次にどうしようかと悩む。繰り返しになるが、プレイヤーは主人公を直接操作する存在ではなく、あくまで心の声だ。ダイアログは主人公とプレイヤーが会話を交わすように展開し、その自問自答によって主人公の行動や考えを導いていくことになる。


主人公の心の声として会話を交わす中では意見が対立することもあり、彼の考えを変えさせようと試みたり、逆に説得されるような状況も訪れるという。また、過去の選択について意見を交換する中で、一緒に喜んだり悲しんだり、あるいは後悔したりといった展開も。ダイアログの選択には失敗は存在せず、どのような行動を選んでも新たな道が開けていく。

また、どんな小さな選択であっても、それに対する結果が伴うことに。たとえば誰かに嘘をつくと、主人公は自ら真実を話したがらない人物へと変わっていく。さらに、自らが取った行動を正当化できないと悟った場合には、心の声に従わないようにもなるそうだ。


本作は、絵画のようなスタイルで描かれるビジュアルも特徴のひとつ。この島は、情緒の変化をもたらす不気味な霧で覆われており、さまざまな秘密が隠されているという。そうした謎めいた雰囲気を独特のタッチで描いている。そして、心の声として主人公と会話を重ねながら探索し、島の秘密を解き明かすのだ。

『Where Birds Go to Sleep』はPC(Steam)向けに開発中。配信時期は未定だが、将来的にはコンソール向けのリリースも計画しているそうだ。公式サイトでは、本作のダイアログベースのゲームプレイを体験できるデモが公開中。テキストのみであるが、興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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