ドット絵“荷解き”ゲーム『Unpacking』開発中。引越し先の新居にてのんびりとお片づけ

インディースタジオWitch Beamが、『Unpacking』をPC向けに開発中だ。『Unpacking』は、新居に引っ越した際に段ボール箱から荷物を出して部屋に片付けていくゲーム。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たこと無いような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第659回は『Unpacking』を紹介する。

オーストラリアに拠点を置くインディースタジオWitch Beamが、引越しの荷解きテーマにしたパズルゲーム『Unpacking』をPC向けに開発中だ。5月27日に放送されたオンラインショーケースイベント「Wholesome Direct」でも紹介され注目を集めている。

『Unpacking』は、新居に引っ越した際に段ボール箱から荷物を出して部屋に片付けていくという、ごくありふれた日常の風景をパズルゲームにした作品だ。開発者のふたりが実際に引越しをした際に、このアイデアを閃いたのだという。彼らは本作について、禅をモチーフにした作品であり、アイテムを用いた『テトリス』のようでもあり、また家のデコレーションを楽しめる内容でもあるとしている。

本作にてプレイヤーは、ある新居に引っ越した人物となり、寝室や子供部屋、キッチン、バスルームなど、家のあらゆる部屋にて荷解きをおこなう。部屋にはひととおり家具が設置されており、段ボール箱からアイテムを取り出したらそれがあるべき部屋を選択し、任意の場所に配置していくのだ。たとえば、食器や調理道具、調理家電などはキッチン向けだろう。棚や引き出し、あるいはシンク周りにそれらを配置していく。皿など平らな物は重ねて置ける場合があり、タオルは畳んで引き出しにしまっても良いし、フックにかけることも可能である。

どのアイテムをどこに配置するのかは各プレイヤーの自由。ただし、すべてのアイテムを何かしらの形で収納することは最低条件として存在する。また、特定のアイテムには特定の状態で収納することが求められる模様で、このあたりがパズルゲーム要素となるのだろう。


本作はアイテム配置の自由度の高さが特徴のひとつ。本棚の本の並びを入れ替えたり、ひとつひとつのアイテムのわずかな位置や向きを調整したりといったことも自由自在。そのほかトイレの水を流したり、電子レンジの時間設定が機能したりといったギミックによる細かいインタラクションも楽しい。ホルダーに取り付けたトイレットペーパーの先端が表に出るか裏から出るかという、気になる人は気になって仕方がない要素も、前後を入れ替えられるようサポートしている(関連記事)。

ゲームプレイにおいては制限時間やスコアなどは存在せず、ただ黙々と荷解きとアイテムの配置に没頭できる。ゆったりとしたBGMのなか、アイテムを置いたり動かした際のリアルな音だけが部屋に響く。アイテムの種類は膨大に用意されているため、同じ部屋であってもそれぞれのプレイヤーの個性が現れることだろう。そしてすべてのアイテムを配置し終わると、また別の人物の引っ越しへと移行。本作では合わせて8回の引っ越しを体験でき、その度に登場人物にまつわる物語と、残された物の物語が紡がれるという。

Unpacking』は、PC(Steam)向けに2021年配信予定だ。日本語表示にも対応する予定となっている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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