スパイガジェット生産シム『Quartermaster』開発中(日本語対応予定)。研究所をマネジメントし、自分だけのスパイガジェットを作り出そう
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第627回目は『Quartermaster』を紹介する。
『Quartermaster』は、スパイガジェット工場を運営するシミュレーションゲームである。 世界中で働くスパイの皆さんのために、革新的かつ安全なガジェットを開発しよう。 しかし、クリエイティブな新製品の開発には危険が付き物。 従業員の命をマネジメントすることもあなたの仕事だ。 日本語を含む10か国語に対応しており、Steam(Windows)での配信に向けて現在開発が進められている。
研究所の顧客は世界中に存在する秘密調査員(シークレットエージェント)。 日々過酷な現場で暗躍し続けている彼らにとって、スパイガジェットは危険を乗り越えるための生命線だ。 一方で、このガジェットの誤作動によって年に何千人ものエージェントが死んでいるというのもまた事実。 スパイたちは、革新的で、かつ安全な装備を欲している。 彼らの望みに応えられるようなガジェットを製造し、研究所をマネジメントしていくのが本作の目的だ。
手榴弾を仕込んだ万年筆、麻酔銃付き腕時計、盾にも銃にもなる傘……。 スパイガジェットには男の子の夢とロマンが詰まっている。 『Quartermaster』では、そんなスパイガジェットを製造する隠された研究所のマネージャーとなって、あなたの考える最高にカッコいいガジェットを創りだすことができる。
とはいえ、ロマンを追求したガジェット制作だけでは、研究所を拡大し、他のメーカーとの熾烈な競争に勝ち抜くことは難しい。 イマドキ、巨大で真っ黒なスーパーカーにレーザーガンを搭載したところで、スパイの皆さんの心は掴めないのである。 しかし、普段着けているただのメガネにレーザーガンを搭載できるとしたら……? 顧客のニーズを調査し、たくさんのスパイたちを唸らせるようなデバイスを開発することが重要だ。 たとえば、小さくてさりげないアイテムにアッと驚くような機能が付いていたりするとスパイの皆さんは喜んでくれる。 小型化技術はスパイガジェット制作において大事なポイントとなるだろう。
研究所のマネジメントは、シミュレーションゲームである本作のメインパートだ。 アイデアだけでは素晴らしいガジェットは生まれない。 優秀な研究者を雇い、施設を拡張していこう。 火薬、放射能、機械工学などさまざまな分野の専門家を集めれば、複雑で多様性のある装備を生みだしていける。 研究施設の機能にも怪しげなものがいろいろと用意されているようだ。
開発には危険と犠牲が伴う。 そしてそれは避けられないものだ。 火が付いたり、骨折したり、崩壊したり……。 リスクを最小限に抑えるため、若い研究者たちにちょっと実験台になってもらうこともあるだろう。 この犠牲によって、ガジェットの安全性を担保し、熟練のシークレットエージェントの命を守ることができるのである。 しかしながら、最高にクールで殺傷能力の高いガジェットの試し撃ちに毎度従業員を使っていては研究所が立ち行かなくなってしまう。 何事もバランスが重要だ。
本作のSteamストアページから開発元のリンクを開くとFrozen Districtのページに移動することから、明言はされていないものの、本作の開発・販売には同スタジオに関連していそうだ。Frozen Distinctは、リフォーム業者となってもくもくと改装作業を行うシミュレータ『House Flipper』のパブリッシャーでもある。同作と同様に、『Quartermaster』も日本語を含む多言語ローカライズが予定されている。