ロボット製造会社経営シム『Good Company』開発中。自動化や作業プロセスの最適化を試み、産業の頂点を目指す
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第601回目は『Good Company』を紹介する。
本作は、ロボット製造会社の経営シミュレーションゲームだ。小さなガレージで起業し、やがては多数の従業員を抱える一大企業への成長を目指す。市場の需要に合わせたロボットの製造で資金を獲得。ビジネスを拡大し、ライバル企業を出し抜いてロボット産業の覇権を握るのだ。マルチプレイにも対応しており、友人と業績を競うこともできる。
物語は、祖母の経営する店の手伝いをお願いされたことから始まる。もとは祖父が顧客の注文に応じてさまざまな機械を製造、販売していたのだが、未だ注文が残っている中で彼が他界してしまう。困った祖母は、孫である主人公を呼びよせた。そしてそれが、このサクセスストーリーの幕開けとなるのである。
本作は、経営シムとしては珍しくキャラメイクから始まる。性別や外見を好みにあわせてカスタマイズしたら、以降はそのキャラクターを操ってゲームを進めていく。操作感としては、見下ろし型のサバイバルゲームなどが近いだろう。ただしもちろん本作のメインは事業経営である。最初こそ注文の受注や、モジュールの組み立て、製品の製造に至るまですべて一人で行う必要があるが、ゆくゆくは従業員に任せるなど作業の自動化を図ることも可能だ。
ともあれ、起業したばかりの状況では、作業の自動化など夢のまた夢である。まずは自ら労働に励み、資金を稼いでいこう。ゲームの基本的な流れは、受注、生産、納品となる。受注は簡単だ。作業場にオフィステーブルを設置することにより、さまざまな仕事が掲載されたコントラクトボードへとアクセスできるようになる。そこで条件の良い仕事を探して受注するのがビジネスの第一歩となる。
仕事を受注したら次は生産だ。早速、製造に取りかかろう……と言いたいところだが、仕事によって製品に求められる性能は異なる。まずは要求を満たせる製品を設計するところから始めることになるだろう。本作ではディスプレイやバッテリーなどさまざまなモジュールが用意されており、設計は製品に利用するモジュールを取捨選択することによって行う。モジュールはそれぞれ性能が異なるが、顧客の要求を満たしさえすればオーバースペックでも問題ない。しかし資金にも限りがあるため、なるべく要求をギリギリ満たせる低コストのものを組み合わせて利益の最大化を図ろう。
設計が終われば、いよいよ製造の開始である。まずは設計図に従って必要なモジュールを組み立てていく。モジュールはプラスチック板やスクラップなど複数の部品で構成されており、必要な部品を購入して作業台など専用の設備に投入することで作成が可能だ。モジュールがすべて揃ったなら、あとは組み立て台で製品を組み上げて完成となる。それを顧客へと発送すれば仕事は完了、報酬が振り込まれる。
こうして資金を得ながら、事業をどんどん発展させていくことになる。時には新技術の研究が求められることもある。あるいは従業員を雇い訓練していけば、それまで自分で行うしかなかった作業も任せることが可能となるだろう。作業プロセスを最適化するには管理職の採用も重要だ。会社が大きくなれば、ガレージを飛び出して広大な敷地に自らの拠点を構えることもできる。ライバル企業との争いに勝利を収め、ロボット産業の頂点へと君臨するのだ。
『Good Company』の対象プラットフォームはPC(Steam)で、2019年第2四半期のリリースを予定している。