「夜の街」を走るオープンワールドドライブ『Transmission』開発中。ネオンに照らされた街を配達人としてさすらう


発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第598回目は『Transmission』を紹介する。

『Transmission』は、夜の街をテーマとしたドライブゲームだ。プレイヤーとなるのは、配達業者。ちょっとしたバイトとして、この仕事に就いている。真夜中に目覚め、好きなラジオをかけながら、車を走らせる。そんな暮らしだ。プレイヤーは業者として荷物を運びながら夜の街を走る。不思議な人々と出会いながら配達を繰り返し、朝がくると眠りにつく。1986年という時代設定の都合上、カーナビは存在しない。土地勘と標識を頼りに、時間内に荷物を届けるのだ。

本作はオープンワールドとなっており、普通道路だけでなく、高速道路やスカイラインを疾走する。それぞれの配達には、物語が付随しており、さまざまな人々とミッションを介して出会うことになる。また自動生成型のミッションも用意されるとのこと。届けた荷物の数に応じて、毎晩収入が入ってくる。その収入を使い、ガレージを強化し新たな車の改造や購入にあてる。そうすると、さらに遠くまでドライブすることが可能となり、またより大きな荷物を運べるようになる。資金がたまれば、運転手やドライバーを雇用することができる。つまり、経営者として配達事業を拡大可能であるわけだ。

ドライブ中は、ゲーム内のステレオスピーカーから、ストリーミングラジオや手持ちのmp3音楽、ポッドキャストなどを流すことが可能。気に入った瞬間を撮影できるような、フォト機能も充実している。配達のミッションをこなすだけでなく、ミッションや時間にとらわれずドライブできる「エンドレスナイトモード」も搭載予定。アクセルを踏まずとも車が動くクルーズモードなど、気持ちよくドライブできるオプションも用意されている。

『Transmission』の設定やゲームのデザインを見るに、『Euro Truck Simulator』や『American Truck Simulator』シリーズから影響を受けていることがうかがえる。両作は配達業者になるゲームであるが、実質的にはドライブゲームとしての側面が強い。『Transmission』は、「夜の街」にテーマが絞られおり、ネオン光る独特の光源が印象的。雰囲気には光るものがあるが、夜の街に飽きずドライブし続けられるかが気になるところだ。

開発を手がけるSea Green Gamesは、『Stage Presence』を生み出したスタジオ。同作は、ライブパフォーマンスをテーマとしたVR向けシミュレーションゲーム。「夜のシーン」に焦点を当てた雰囲気作りに定評があり、『Transmission』も高い没入感が楽しめるのではないだろうか。『Transmission』は、PC(Steam)向けに2020年第1四半期に発売予定だ。