海上ジャンクタウンビルダー『Buoyancy』開発中。陸地が水没した世界にて、拠点ごと航海する

海上ジャンクタウンビルダー『Buoyancy』がPC向けに開発中だ。陸地を失った住民のために漂流ゴミをかき集めて海上生活を送ると同時に、航海を続けて遺跡や埋蔵品を発見していく。他の海上集落と交流することも。『Buoyancy』は2018年内にSteamにてリリース予定。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第575回目は『Buoyancy』を紹介する。

本作は陸地が水没し、海上生活を余儀なくされた人々のために海上拠点を築き上げていくシティビルディングゲーム。海を漂うガラクタを寄せ集め、資源を管理し、食料生産や病気のケアを続けながら快適な生活環境を整えていく。トタンを土台がわりにつなげていき、拠点ごと航海したり、嵐から逃れたり、海賊の襲撃から身を守ったりしながら住処を拡大していくのだ。

海上ジャンクタウンでは、物資調達・リサイクル・精錬・釣り・潜水など機能別に分けられた施設を建てていき、住民たちに働いてもらうことになる。なお日々の生活の中で病気にかかった住民は、治療してあげないといずれ死んでしまう。放っておけば感染がどんどん広がっていくため、被害を最小限に抑えたければ医療用の小屋を建ててあげる必要がある。そして海藻、土、プラスチックといった漂流ゴミから治療薬を作成して病気を治してあげるのだ。本作では病気だけでなく、大気汚染や住民の栄養状態にも気を配ることになるという。

また水に囲まれて生活しているとはいえ、火事と無縁というわけではない。溶鉱炉で始まった火事が精錬所のような可燃性の施設を通じて広がっていくといったトラブルに見舞われることもある。消火が間に合わずジャンクタウンが全焼……といった事態に陥らないよう、施設の配置にも注意しなくてはならない。

拠点を一箇所にとどめる必要はなく、拠点ごと大海原を航海し、水没した遺跡や埋蔵品、沈没船などを探しに出ることも可能。水没した文明の痕跡を見つけることで、住民たちの生産性や幸福度を一時的に上昇させることができる。また海上生活を送っている集落は他にも存在する。売買取引、情報交換、強盗などを通じて他の集落と交流を図ろう。争いに発展した場合は、兵力や防衛設備を駆使して対処することになる。漂流ゴミから木材、プラスチック、鉄材を集め、鉄の塊を発射するジャンクタワーを設置しておくのだ。

『Buoyancy』を開発しているDevs on Boatは米国シアトルのインディースタジオ。今年9月には「PAX WEST 2018」と同時期に開催された「Seattle Indies Expo」に出展したばかり。ロマンあふれる海上シティビルダー『Buoyancy』の対応プラットフォームはWindows/Mac(Steam)。発売時期は2018年内を予定している。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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