基本プレイ無料の中世ダークファンタジー・バトルロイヤル『Mortal Royale』開発中。最大1000人の名もなき戦士が剣と魔法の世界で争う
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第572回目は『Mortal Royale』を紹介する。
『Mortal Royale』は中世ファンタジー設定の一人称視点バトルロイヤルゲームである。最大1000人のプレイヤーが、時間経過と共に縮小する嵐の目にとどまりながら、剣術・魔法・弓矢などを使って最後の生き残りになるまでしのぎを削る。ときには乗馬戦で決着を決めることも。武器・防具・魔法の呪文は現地調達となっており、武器の組み合わせは数百通り。防具は21種類、呪文は60種類用意される予定である。当たり判定の入念なチューニング、防具によるダメージカットなどを含む、奥深い戦闘システムを目指されているとのことだ。
プレイヤーは見知らぬ土地で目覚めた名もなき戦士のひとりとして、廃れた町や荒野、生態系が崩壊した森林などを探索。茜色に染まった不穏な空の下、最後の生存者となるべく同じ境遇の者たちを葬っていく。上のトレイラーでは刃物による頭部切断、背後に忍びよってからの槌による撲殺、雷撃や火の玉といった魔法攻撃、燃え盛る市街地での大混戦などが紹介されており、出血量が多く残虐性の高いバトルロイヤルゲームになることが予想される。また映像に映る操作キャラクターの腕が爬虫類のような鱗模様になっていることから、人間以外の種族としても遊べるのかもしれない。
数あるバトルロイヤルゲームの中で本作が特徴的なのは、その中世ファンタジー設定と、最大1000人という規模感だろう。ただ、既存のインディーバトルロイヤルゲームが人口確保に苦戦する中、そもそも1マッチ1000人という大規模戦を実現できるのかが懸念材料となる。最近の事例で言うと、7月13日に早期アクセス販売が開始された『Islands of Nyne: Battle Royale』の同時接続プレイヤー数はピーク時100人台にまで低下(SteamCharts)。7月末に配信された世紀末バトルロイヤル『Fractured Lands』の同時接続プレイヤー数は多くても30人台と低迷している(SteamCharts)。その点、本作は基本プレイ無料タイトルとしての配信が予定されており、ゲームを手に取ってもらうハードルはいくらか低くなる。
本作を開発しているのは、スウェーデンのインディースタジオStar Vault。2010年から基本プレイ無料のMMORPG『Mortal Online』を運営しており、そこで培った技術を生かして『Mortal Royale』が開発されている。大規模戦に耐えうるサーバアーキテクチャの構築経験はあると見てよいだろう。PC向けに開発されている『Mortal Royale』は、公式サイトにてクローズド・アルファテスト参加者を募集中。発売時期は未定となっている。