交通事故の“目撃者”として対応にあたる『Accident』開発中。被害者の命を救えるか、もしくは状況を悪化させるか

まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第552回目は『Accident』を紹介する。『Accident』は、交通事故をテーマとしたシミュレーションゲームだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第552回目は『Accident』を紹介する。

『Accident』は、交通事故をテーマとしたシミュレーションゲームだ。テーマ自体も少々変わっているが、プレイヤーは何の関係もない“通行人”というユニークな設定を持つ。プレイヤーは単なるいち一般人であるが、交通事故が起こった後の現場の凄惨な状況を見ればそうもいってられない。なんとかして事故の対応にあたるのだ。

被害者の状態を診断したり、話しかけて意識を取り戻させたり、崖に落ちかけている人々を助けたりと、素人にもできることを考え、実行していかねばならない。本作において鍵を握るのは、判断力だ。たとえば、事故が発生した際に何も考えず被害者のもとへ駆けつけようとすると、状況を知らない後方の車から追突され死亡してしまう。また、崖から落ちかけている車の中にいる人の手をつかんで助けようとした結果、バランスを崩して結果的に崖から落ちてしまうことも。そうこうしている間に車の火は引火し、爆発を引き起こす。的確な判断を下さなければ、状況は悪化し主人公もろとも死んでしまうのだ。判断こそ本作の重要なポイントのひとつだ。

また被害者全員を救うことができない状況もあるだろう。誰をどのように助けるか。どの問題を優先して解決するか。行動によっては事故後に警察に事情聴取されたり、被害者の親族から責められることもあるという。プレイヤーは目撃者であり、あくまで善意と使命によって事故対応をしているだけであるが、行動には責任が伴うのだ。ただ、設定もシステムもシビアであるが、時を巻き戻すという救済措置も用意されている。救いのない結果になってしまっても、その原因を突き止めてすぐに再チャレンジすることができる。シビアに結果を付けてもいいし、細かくやり直して最善の結果を追い求めるのもいいだろう。さまざまな“事故”が用意されているようなので、状況ごとに事態を把握し、懸命な判断を下していこう。

本作を発売するのは、弊誌のIndie PickではおなじみとなりつつあるPlayWay。最近ではSteamでヒット中の改装シミュレーション『House Flipper』を発売しているほか、今後のタイトルとしては、戦車を修理する『Tank Mechanic Simulator』、発展途上国の国境で密輸を検問する『Contraband Police』、フリーダムな料理シミュレーター『Cooking Simulator』、浮浪者として都会の路上で暮らす『Bum Simulator』など、一風変わったシミュレーターゲームの発売を予定しているヘンテコなパブリッシャーだ。作品としては未知数であるが、他タイトルとは一線を画す作品になることは間違いなさそうだ。

『Accident』の対応プラットフォームはPC(Steam)で、2018年Q3に発売予定だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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