『スマブラ』風対戦アクション『Roof Rage』開発中。アジアの屋上を舞台に拳・刀・銃が入り乱れ大乱闘
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第540回目は『Roof Rage』を紹介する。
韓国に拠点を置くインディースタジオEarly Melonが、対戦アクションゲーム『Roof Rage』を開発中だ。本作は、武道やアジアの文化から影響を受けているそうで、個性的なキャラクターたちが、日本や韓国などをイメージしたステージにて大乱闘を繰り広げる。なお、ゲームはすでに日本語への対応を済ませている。
ステージは、街中にある建物の屋根の上や、渓谷にある切り立った崖や塔の上など、立てる場所が限られた環境ばかり。そして舞台の外に落下してしまうとミスになる。ステージは現時点で8つ用意されており、複数の建物に分かれていてギャップや段差があったり、複数の階層を持つ建物で上下方向の広がりがあったり、あるいは広く真っ平らなシンプルな場所もあり、環境によって闘い方に変化が生まれそうだ。開発元から明言はされていないが、ジャンルとしては『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズ風と言っても差し支えないだろう。
操作するキャラクターは現時点で8人がラインナップされており、まず日本出身の「Jin」は日本刀を振るうサムライである。豪腕の女性「Thyra」は、スピードは遅いが巨大ハンマーで強力な攻撃を繰り出す。テコンドーの達人「Hoon」は己の蹴りを武器とし、さらに氣を放つことができる。謎の男「Punk」は、バットとトゲの付いたボールを使った一風変わった戦闘スタイルの持ち主だ。
続いて、棒術を扱う「Long」は、その名の通り長いリーチを誇り空中戦を得意とする。ジャン・レノのような風貌の「Leon」は、ピストルとスナイパーライフルでの遠距離攻撃に特化。元鍼灸師の老人「Needle」は、闇の力を具現化させる武術を扱う。そして女性暗殺者「Guan」は偃月刀を武器としながら、クナイなど遠距離攻撃も持つ。本作ではこのように、多くのキャラクターがそれぞれ異なる武器を持ち、また素手で闘うキャラクターも武器に代わる技を持っているのが特徴である。
本作はドット絵のグラフィックを採用し、キャラクターのサイズは小さめで、ごくシンプルな作品に見える。しかし、それぞれのキャラクターは本格的な対戦格闘ゲームのようにコマンド入力で技を繰り出せ、そのバリエーションは豊富。アニメーションも表現豊かである。攻撃は弱と強の2つのボタンを使い、強攻撃はコマンドで必殺技に変わる。そのほかにジャンプボタンがあり、2段ジャンプが可能のため、場外に吹っ飛ばされてもステージに帰って来れる。
上の画像は「Hoon」のコマンドリストだが、入力はなるべくシンプルにしようという意図が見える。同じコマンドでも地上と空中で技が変化し、対空や下段技もある。このキャラクターは、超有名格闘ゲームの影響が分かりやすく技に現れているが、ほかのキャラクターはそれぞれの武器を活かしたオリジナリティある技となっている。なお、地上必殺技の一番左の技は全キャラクター共通で、ステージである屋根の瓦を拾って投げるというものだ。
ゲームモードは、ローカルモードとオンラインモードがあり、ローカルモードではCPU相手のソロプレイから、最大8人でのマルチプレイが可能。ゲームルールは、規定数のストック(ライフ)を持って闘う「Stock Match」、相手にダメージを与えるごとに加算されるスコアで競う「Score Match」、チーム戦の「Team Match」、そして練習用の「Practice」がある。それぞれ、初期ストック数や体力、参加CPUの人数とその強さはカスタマイズ可能だ。一方のオンラインモードは1対1での対戦となっており、ランダムマッチかフレンドを招待して闘える。
この『Roof Rage』は、現在PC向けに開発中で、6月8日にSteamにて早期アクセス販売を開始する予定だ。その後は、ランクマッチなどの新ゲームモードや、新キャラクター、新ステージなどの追加を予定しているとのこと。さらに、2018年内にはNintendo Switch版の発売も計画されている。本作の音楽以外を一手に担う、開発元Early MelonのJérémie Klemke氏にうかがったところ、日本での発売も予定しているとのことだ。