大規模なSFローグライクFPS『Genesis Alpha One』開発中。宇宙船を改築し、乗員にエイリアンのDNAを組み込み、人類滅亡を阻止せよ

第532回目は『Genesis Alpha One』を紹介する。本作は建築とサバイバル要素を持つ、ローグライクのFPSだ。ローグライクというと比較的なミニマルな作品が多いが、本作は「Roguelike as an epic scale」と称されており規模の大きい作品となっている。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第532回目は『Genesis Alpha One』を紹介する。

本作は建築とサバイバル要素を持つ、ローグライクのFPSだ。ローグライクというと比較的なミニマルな作品が多いが、本作は「Roguelike as an epic scale」と称されており規模の大きい作品となっている。

時は近未来。戦争と権力腐敗、そして深刻な環境汚染により世界は荒廃し、人類は壊滅寸前となっていた。プレイヤーは宇宙船Genesisの船長として前人未踏の宇宙を巡り、人類の新たな楽園を探すことになる。旅の途中で未知の惑星を探索し、集めた資源で宇宙船の増築・強化や武器を製造。さらには、エイリアンから奪ったDNAサンプルを乗員に組み込んで新たな能力を獲得させる。そうして自分たちを強化し、ときにエイリアンの襲撃から船と乗員を守りながら危険な旅を続けていく。これらの多岐にわたるゲーム要素が3Dで表現されることからも、そのスケールの大きさが感じられるだろう。

冒険の舞台となる宇宙は、プレイ毎に自動生成される。旅を続けていくと、エイリアンはもちろん、太陽嵐や致死的な宇宙胞子といったさまざまな危険に直面するだろう。この苛酷な環境を生き延びるためには船や乗員、そしてもちろん自分自身の強化が欠かせない。強化に必要となる資源を集めるべく、惑星の探索へと赴こう。探索候補となるのは、船が停泊している宙域内の惑星だ。各惑星は危険度や採掘可能な資源が異なるため、自分の目的にあった惑星を選ぼう。なお探索は必ずしもプレイヤー自身が同行する必要はなく、最大3人の乗員と採掘対象を決めて彼らを派遣することも出来るようだ。現場に出るだけが、司令官の役目ではない。

集めた資源は、船内の施設を通して精錬しよう。精錬が終われば、武器の製作や船の改築に資源を利用することができる。改築は、資源を消費して通路や工房、格納庫といった異なる機能を持つ施設モジュールを生産し、船の既存パーツへと接続することで行う。貨物室を増やして大量の資源を貯め込んだり、とにかく防衛を強化したりと自分のプレイスタイルに合わせて船をカスタマイズしよう。なお船の中は、主観視点で自由に歩き回ることが可能だ。時には船内が大量発生したエイリアンとの戦いの舞台になる。惑星探索に派遣した小型艇が、エイリアンを連れ帰ってしまうこともあるからだ。エイリアンは船内に巣をつくり、その脅威的な繁殖力で数を増やして、船の設備を破壊したり乗員の命を危険に晒すという。各所にタレットを設置して防衛を固めるといった工夫も必要になるだろう。外だけでなく、内なる脅威に対する対策も重要なのだ。

乗員の強化も重要だ。船にクローン設備を設置したなら、手段を選ばず乗員にエイリアンのDNAを組み込んで新たな力を与えよう。強化に必要となるDNAサンプルは、銀河の各地で遭遇したエイリアンから奪うことが可能なようだ。DNAの操作は、本来の目的である人類が定着可能な惑星を探すためにも重要だ。エイリアンと乗員のDNAを完全に一致させれば、厳しい環境の惑星であっても人類の楽園となるかもしれない。探索・建築・防衛・管理などさまざまなシーンにおいてどのような判断をするか。全てはあなたの決断にかかっている。

本作の開発を手がけるのは、ドイツのインディーデベロッパーRadiation Blue。かつて『Hitman Blood Money』や『Spec Ops: The Line』、『Velvet Assassin』などの開発に携わった経験豊富なメンバーで構成されている。本作が同スタジオの処女作ではあるが、開発陣がベテランぞろいのためクオリティには期待が持てそうだ。

『Genesis Alpha One』の対象プラットフォームはPC(Steam)、PS4、Xbox Oneで、2018年夏にリリースを予定している。

Kouzou Suzuki
Kouzou Suzuki

子供の頃からアイディア勝負の変わったゲームを好む。気が付くとインディーゲームの魅力に取り憑かれており、人々を同じ沼へと引きずり込むべく記事の執筆を開始。

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