発展途上国の国境で「密輸」を検問する『Contraband Police』開発中。器物破損、賄賂、銃撃などなんでもありの破天荒シミュレーター
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第529回目は『Contraband Police』を紹介する。
『Contraband Police』は、警官となり密輸を取り締まるシミュレーションゲームだ。舞台となるのは発展途上国の国境。荒れ果てた国境は、密売するための商品があらゆる方法によって大量に持ち込まれている。プレイヤーは、ドライバーらを厳しく検査し、断固として密輸を防ぐのだ。
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『Contraband Police』はトレイラーのタイトルに「Papers, Please」の名前を付けるなど、傑作入国審査シミュレーションから強く影響を受けていることを匂わせている。しかし、システムは同作とはやや異なるようだ。というのも、本作の世界は3Dで構築されているからだ。一人称視点で、厳しく調査をおこなっていく。
検問の流れとしては、まず運転手の身分チェックとなる。運転免許証を確認し、顔や名前やIDに誤り、そして運搬のチェックリストに誤りがないかを確認。故障のある車もまた通してはならないので注意だ。日々タスクは変わっていき、総重量や車の排気ガスの最大排出量などチェックの項目も増えていく。
怪しいと思ったなら、車をチェックしよう。彼らはあらゆる場所に商品を隠す。ボンネットを開けてアキュムレータを一叩き。車の裏を覗き込んで“ハッパ”の有無を調査。タイヤをめくりタバコの有無を確認。時にはエアータンクをドリルでぶち開け、お酒の有無を確認。時に変哲もない像に銃器が隠されていることもある。見えるものすべてが疑惑の対象。器物破損を躊躇せず、ありとあらゆる手段で密輸を防ぐ必要がある。毒をもって毒を制すのだ。
密輸を発見すれば、警察としてまっとうに逮捕するほか、そのまま帰すのもいいが、「強請る」のも選択肢である。金を積めと要求し、その要求に応じなければ、窓ガラスを割りタイヤをパンクさせ効果的に脅迫をしよう。相手の気持ちが折れるまで脅し、ありったけの金を搾り尽くすのもいいだろう。なお公開されているトレイラーでは、強引に突破する車を追跡し銃撃するシーンも確認できる。密輸を企む極悪人を容赦なく裁くことが求められるのだ。得た資金で調査ツールをアップデートし、さらに厳しい取り締まりに励もう。
開発元であるCrazy Rocksは、スキージャンパーを狙撃するというオバカなテーマから一部で話題となった『Ski Sniper』を手がけた、奇天烈なアイディアをゲームに落とし込むことに定評があるポーランドのスタジオ。『Contraband Police』においても野心的な要素の多さゆえ実現に不安を感じる方がいるかもしれない。ただ本作は『Car Mechanic Simulator』や『Farm Manager』シリーズをプロデュースするPlayWayがパブリッシングを担当している。シミュレーターを多く監修してきたパブリッシャーとタッグを組むということで、ゲーム内容についても期待が持てそうだ。
『Contraband Police』はPC(Steam)向けに、6月21日に発売予定となっている。