第二次世界大戦の戦車を修理するシミュレーター『Tank Mechanic Simulator』開発中。有名戦車を収集し、分解・修理を楽しもう

まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第528回目は『Tank Mechanic Simulator』を紹介する。『Tank Mechanic Simulator』は第二次世界大戦中に活躍した戦車を回収&修理して博物館へ展示する戦車修理シミュレーターだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第528回目は『Tank Mechanic Simulator』を紹介する。

『Tank Mechanic Simulator』は第二次世界大戦中に活躍した戦車を回収&修理して博物館へ展示する戦車修理シミュレーターだ。廃棄された戦車の情報を集め、重機などを駆使して掘り出す。そして倉庫へと持ち帰り、展示できる状態まで復元するのだ。

まずプレイヤーは博物館に展示するための戦車を探すことになるだろう。廃棄された戦車に関する情報を集め、場所を特定できるだけのデータを準備しよう。準備が出来たなら、遠征の開始だ。事前に調査したデータや地元の人々から聞き出した情報をもとに、オフロードトラックを使って捜索範囲を狭めていく。可能な限り捜索エリアを絞ったら、特別な機材を使用して戦車の正確な位置を突き止めよう。あとは戦車が見つかるまでショベルカーで掘削、あるいはクレーン車で沼の底から引き上げるのだ。

みごと戦車を発見することが出来たなら、倉庫へと持ち帰り修理を始めよう。まずは戦車を完全に分解しつつ車両の状態をチェックすることとなる。破損した部品は、工房に準備された適切な工具を使用して修理することが可能だ。修理が不可能な場合は、新しい部品を注文する、他の戦車のスクラップ部品を修理して取り付ける、あるいは戦車コレクターから高額で部品を譲ってもらうという手段もある。必要に応じてネジを外したり、砲塔をクレーンで吊り上げたりしつつ、車輪や燃料タンクといった部品を取り外して修理・交換していこう。サビの状態によっては、ボルトひとつ外すにも異なる工具が必要となる。軽度のサビつきならばハンマーやレンチピストル、酷いサビつきは切断や破壊といった具合だ。

戦車の復元が完了したら博物館に展示しよう。博物館では屋外イベントを企画して大勢の観客を集めることもできるという。ただし発掘用機材は非常に高価で、他にも戦車や修理部品の購入、工房のアップグレードに博物館の拡張と何かと物入りな本作。経済的に余裕がない場合は、戦車を売却してお金に替えるという選択肢もあるようだ。

登場する戦車は、悪名高きドイツのVI号戦車ティーガー、シャーマンの愛称で親しまれたアメリカのM4中戦車、ソビエトのスターリン重戦車ことIS-2と有名所を押さえたラインナップとなっているようだ。開発を優先するためリリース時は前述の3台のみとなるが、ゲームの基本的な仕組みが整い次第さらに多くの戦車を追加していく予定とのことなので期待しよう。また、紙の資料にのみ残されたプロトタイプの情報や戦中/戦後の活躍の歴史、ミハエル・ヴィットマンやオットー・カリウスといった著名な戦車エース、もっとも有名な戦いといった知識を学べる内容が戦車毎に用意されているという。

本作の開発を手がけるのは、ポーランドのインディーデベロッパーDegenerals。fragOut Studioの元開発者2人によって2017年9月に設立された。どちらも軍事、および歴史をテーマとしたゲームに情熱を捧げてきたということで、戦車に関するディテールには期待が持てそうだ。

『Tank Mechanic Simulator』の対象プラットフォームはPC(Steam)で、リリース時期は2018年の第3四半期を予定している。

Kouzou Suzuki
Kouzou Suzuki

子供の頃からアイディア勝負の変わったゲームを好む。気が付くとインディーゲームの魅力に取り憑かれており、人々を同じ沼へと引きずり込むべく記事の執筆を開始。

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