自分だけの叙事詩を紡ぐRPG『Wildermyth』開発中。英雄が死亡しても伝説は世界に遺り続ける

まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第524回目は『Wildermyth』を紹介する。『Wildermyth』は名も無き一団を率いて、苛酷な選択を強いられながらも英雄を目指すシミュレーションRPGだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第524回目は『Wildermyth』を紹介する。

『Wildermyth』は名も無き一団を率いて、苛酷な選択を強いられながらも英雄を目指すシミュレーションRPGだ。舞台となるのは謎多き島The Yondering Lands。ワイルドで美しく、そして魔法と脅威に満ちた世界。手描きアートとテキストで語られる物語を読み、一団の行動を選択して、時に戦闘を行いながらゲームを進めていく。マップ、登場人物、そしてクエストは自動生成され、プレイ毎に異なる展開が楽しめるようだ。

戦闘はターン制ストラテジー形式。戦場マップは自動生成され、かつ視界の外にいる敵の姿は見えない所謂”戦場の霧”に包まれた状態となっている。キャラクターたちはターン毎に最大2回の行動が可能で、例えば”移動”と”攻撃”、あるいは2回とも”移動”に費やす事が出来る。また敵の背後から攻撃を加えることで命中率が上昇したり、味方が隣り合ったマスにいると受けるダメージを軽減できるといった要素もあり、プレイヤーの戦略が重要となってくるようだ。

HPがゼロになるとそのキャラクターの運命を決める選択肢が現れる。四肢のうち一つを失って戦場から撤退するか、もしくは自らの命と引き換えに、敵に大ダメージを与える、または味方の防御力を大幅に上昇させるといった選択が可能。死亡を選択したキャラクターは復活させることは出来ず永遠に失われる。しかし彼(または彼女)の生涯の記録を保存することで彼らは伝説の一部となり、その伝説が次代の英雄の物語に関わってくることもあるようだ。

ほかにも冒険中にさまざまな選択を求められる。戦闘を回避するか否かという単純なものから、一団の運命を変えてしまうものまで幅広い。ベストと思われる選択をし、装備を集める。さらに固有アビリティを持つ専門クラスへと就き、キャラクター達を強化しながら英雄を目指して冒険を重ねていくこととなる。

本作の開発を手がけるのは、テキサス州オースティンのインディーデベロッパー「Worldwalker Games」。常勤メンバーは二人で、Nathaniel Austinがプログラムを、Anne Austinがアートを担当している。両者ともに20年以上にわたってゲーム業界で働いてきた経験がある。過去には子供向けのモバイルアプリ『Musical Baby Bubbles』を開発していたようだ。

『Wildermyth』の対象プラットフォームはPC(Steam)で、リリース時期は2018年11月を予定している。

Kouzou Suzuki
Kouzou Suzuki

子供の頃からアイディア勝負の変わったゲームを好む。気が付くとインディーゲームの魅力に取り憑かれており、人々を同じ沼へと引きずり込むべく記事の執筆を開始。

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