「コンピューター」を製造し富を築く経営シミュレーション『Computer Tycoon』開発中。OSからインフラまで整備しPC帝国を作る
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第480回目は『Computer Tycoon』を紹介する。
『Computer Tycoon』はコンピューター産業をテーマとした経営シミュレーションゲームだ。舞台となるのは1970年代。コンピューター革命がまさしく始まりつつある時代で、ハードウェアを見積もり、OSを開発し、インフラストラクチャを整えて、この世にコンピューターを流通させていく。コンピューターの歴史とともに、1970年代から2030年代までの目まぐるしい発展とともに産業の頂点を目指そう。
開発チームは本作を「grand strategy game(壮大な戦略ゲーム)」と呼んでおり、小さな会社を経営しながらも、世界の産業の動きを観察できる。会社というミクロの視点だけでなく、時代や世界の流れをマクロに見ることができるわけだ。開発できるコンピューターは幅広い。最先端にこだわる高機能なものか、携帯できる多機能なものか。普及重視した低コスト低機能なものか。どのようなマーケティング戦略をとるか考えながら製品開発を進める必要もあるだろう。また消費者のニーズも時代によって目まぐるしく変化するので、時代を読み取る力が求められる。
製品を開発した後は、どの国で製造するかという点も考慮しなければならない。発展途上国を拠点に製造を進めればコストは安くすむが、先進国で製造すれば品質の高いものになりやすい。お金とクオリティを相談しつつ、大量生産を進めていこう。ちなみにゲーム内のプレイヤーには「健康パラメータ」も用意されている。確認を怠れば働きすぎであるがゆえに死亡することもあるので、細かくチェックしていこう。
開発を手がけているのはハンガリーの開発スタジオProgorion。ソリューションアーキテクトを手がける人物としてAndrás Illés氏が中心となって設立された。氏はコンサルティング業を専門とした仕事を長年続けており、本作はそうしたIllés氏のキャリアが生かされたビジネスシミュレーションゲームとなるようだ。
『Computer Tycoon』の対応プラットフォームはPC(Steam)。早期アクセス版の配信日は10月12日となっており、リリースがすぐそこまで迫っている。早期アクセス配信開始時にはコンテンツはそれほど用意されていないものの、時系列に合わせた実際現実で発生したイベントや、ランダムイベントなどリプレイ性を高める要素が今後実装されていくとのこと。複数の産業にまたがった高度な経済システムも導入されるほか、多言語にわたる対応も今後の実装予定リストに含まれているので、日本語への対応にも期待したいところだ。ちなみに早期アクセスの予定期間は「最大4か月」とされている。