夜を生き抜くサバイバル『Survive the Nights』開発中。昼は家を建て食材集め、夜はゾンビに震えろ。日本語にも対応予定

『Survive the Nights』は夜を生き抜くサバイバルゲームだ。『Survive the Nights』では常に時間が流れ続け、昼は外を駆け回り、生命線である食料と水を集めつつ家を建てて拠点を構えるなどし、夜に備える。夜は拠点の周囲もしくは中で寒さに震えながら、目に見えるすべての脅威に立ち向かうのだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第467回目は『Survive the Nights』を紹介する。

『Survive the Nights』は夜を生き抜くサバイバルゲームだ。システムとしては一人称視点を採用している。ゲームの舞台となるのは、荒廃し人の存在を感じせない大陸。時期的には、冬が始まりかけた肌寒い季節になる。ゲーム内で時間が経つと季節も移り変わるなど四季が用意されている。プレイヤーは荒れ果てた世界を一日でも長く生き抜くことを目標にもがく。本作はマルチプレイにも対応しているので、友人もしくは見知らぬ人と恐ろしい夜を過ごそう。

ゲーム内では常に時間が流れ続け、時間は昼と夜のサイクルのふたつに分けられる、昼は外を駆け回り、生命線である食料と水を集めつつ家を建てて拠点を構えるなどし、夜に備える。夜は拠点の周囲もしくは中で寒さに震えながら、目に見えるすべての脅威に立ち向かうのだ。具体的に脅威となるのは、ゾンビだ。昼はただ突っ立っているだけのゾンビは、夜になると鋭敏かつ賢くプレイヤーを襲い、数を増やし続けるという。銃だけでなく罠や火を使い一網打尽にしていこう。このように、昼にさまざまな準備をして夜を越していくのが本作の基本的な流れとなる。

『Survive the Nights』ではより現実的なサバイバル要素を採用しており、たとえばしばらく食事をとらずともすぐに死ぬことはない。何か食べなくても水を飲めれば数日は生き残れるが、キャラクターの動きが明らかににぶっていくという。こうしたメカニズムは「カロリー」によって管理されており、カロリーが低いとすべての動作が遅くなり、十分なカロリーを摂取していると機敏に動けて作業も効率的になる。

食料をどう入手するかという選択肢も幅広い。外の世界にはウサギやシカなど動物が存在するので、狩ってみてもいい。罠を仕掛けることも強襲することもできる。動物たちの生態系を観察し仕留めて食料にありつこう。魚を目当てに釣りをすることも、木の実や果実を平らげるのも、廃屋を探索し缶詰を見つけ食べてみるのもいいだろう。いずれにせよ、それぞれの食べ物にはカロリーが設定されているので、コンディションに合わせた食料探しをすることが重要になる。

食事と同様に重要なのは体温管理だ。『Survive the Nights』では単なる火だけでなく、電力を使うことができる。廃屋にある部品などを集めて電力を生み出す機械を作り出し、灯りや暖をとることが生き残ることには必須となる。拠点がないうちはキャンプファイアーに頼り、拠点ができれば暖房などを作っていこう。灯りと暖のある拠点はプレイヤーと操作キャラクターの心をあたためるだろう。インフラは作るだけでなく、維持することも重要であるので、修理および点検は欠かせない。

また気をつけるべきなのは身体的な健康だけではない。本作では精神的な健康も重要となる。たとえば他プレイヤーを殺してしまうと良心の呵責からか、精神に異常をきたしてしまう。ほかにも生物や腐ったものばかりを食べ続けても同様に精神状態が悪くなる。落ち込んだ精神は、新鮮もしくは調理された料理を食べることでわずかに回復するようだ。精神状態が悪くなると幻覚や幻聴が現れ、さらに悪化すると死に至るようだ。

本作の広大なマップ、森や川、山など地形も豊か

拠点の建築も本格的で、家を建てることはもちろんのこと、家の中に家具や小物を置いていくこともできる。拠点はマップ上であればどこにでも建てることができるとのこと。クラフトはかなりシンプルなようで、小気味よく建築できるように開発されているようだ。すべてのドアには鍵をつけることが可能で、場合によっては窓に板を打ち付けることもできる。すべての面でライフラインとなる要塞を守っていこう。作ることができるのは拠点だけでなく、乗り物を作ってそれ自体を拠点として、他プレイヤーと大陸を駆けていくこともできる。ただし拠点として利用するならば、建物と同様に「セキュリティ」が重要になる。あまりに設備を揃えすぎると機体が重くなってしまい、乗り物としての機能性が低下するので、状況にあった選択をしなければいけない。

またキャラクターにはレベルが設定されており、夜を越えるたびに逞しくなる。レベルが上がればスキルを割り振ることができるので、射撃の向上や罠の仕掛ける腕、クラフトの効率化などから選び、なんらかのスペシャリストになることで他プレイヤーを助けていこう。

開発を手がけるのはイングランドを拠点に置くインディースタジオa2z Interactive。2014年に設立され、現在は10名のスタッフでゲームを開発している。処女作は本作『Survive the Nights』。すでにKickstarterでは10万ドルを集めアルファテストを実施するなど、着々と準備を進めてきた。早期アクセス版の開始日はSteamでは2017年夏と記載されているので、そう遠くない未来に本作を遊べる日がくるだろう。膨大な要素が詰め込まれていることからもわかるとおり、『Survive the Nights』は非常に野心的なタイトルだ。前評判も高く、サバイバルゲームコミュニティでは熱い期待が寄せられている。

対応プラットフォームはPC。a2z Interactiveにローカライズについて訊ねたところ、「『Survive the Nights』は日本語への対応を予定している」との回答をもらった。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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