火星で幻覚に苦しむ宇宙飛行士を描く『Moons of Madness』開発中。ラヴクラフト作品から影響を受けたサイコロジカル・SFホラーゲーム

ノルウェー・トンスベルグに拠点を置くインディースタジオRock Pocket Gamesは8月10日、『Moons of Madness』を発表した。本作は作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの作品から影響を受けたサイコロジカル・SFホラーゲームだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第462回目は『Moons of Madness』を紹介する。ノルウェー・トンスベルグに拠点を置くインディースタジオRock Pocket Gamesは8月10日、『Moons of Madness』を発表した。本作は作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの作品から影響を受けたサイコロジカル・SFホラーゲームだ。

本作の舞台は、地球から遠く離れた火星。主人公のShane Newehartは、火星に初めて設置された科学研究ステーションTrailblazer Alphaで活動する宇宙飛行士だ。プレイヤーはこの研究施設の内外で超自然現象に遭遇し、そしてNewehartの心の中にわき起こる葛藤を体験することになる。

火星での活動を描く本作では、NASAやSpaceX社の研究成果を丹念に調べたうえで開発されており、そこにラヴクラフトのコズミックホラー作品から影響を受けた物語性や環境、ゲームプレイを組み合わせているとのこと。本作にはラヴクラフト作品の狂気性を再現する「Zone Outs」という要素があり、Newehartはゲームを進める中で幻覚に苛まれることになる。上に掲載したトレイラーでも、およそ火星には存在しないであろうものが映し出されているが、幻覚のなかで目にした人物には一体なにが起こっているのか、そしてその幻覚はなにを表しているのかを、プレイヤーは理解しなければならない。このようにして、本作ではいくつかのゲームモードを通じて、Newehartが抱えることになる精神的な病を描いていくという。

Rock Pocket GameのCEO Ivan Moen氏によると、本作は同スタジオが長いあいだ温めてきた企画だったそうだ。登場キャラクターの心理面や精神病への没入感をプレイヤーに与えるという手法よって、サイコロジカル・SFホラーというジャンルを再定義したいとMoen氏は意欲を語っている。同スタジオは主にモバイル向けのゲームを多く手がけてきたスタジオだが、本作の火星の環境をリアルに表現するためにUnreal Engine 4を新たに導入したそうで、トレイラーでもそのクオリティが確認できる。『Moons of Madness』はPC/PlayStation 4/Xbox One向けに2018年発売予定。なお、本作は今月下旬にドイツで開催されるgamescomにプレイアブル出展される予定となっている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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