フラフラと星を歩く巨大ロボットがキュートな『Jettomero』開発中。惑星から惑星へ、素敵な音楽と共につむがれる宇宙の旅路

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第461回目は『Jettomero』を紹介する。本作は『Proteus』や『Journey(風ノ旅ビト)』のように、ゲームの攻略よりもプレイ体験にフォーカスするアドベンチャーゲームだ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第461回目は『Jettomero』を紹介する。本作は『Proteus』や『Journey(風ノ旅ビト)』のように、ゲームの攻略よりもプレイ体験にフォーカスするアドベンチャーゲームだ。プレイヤーはどこか頼りない赤色の巨大ロボット「Jettomero」を操作し、銀河に迫りつつある未知の脅威から人類を守ることを目指す。

https://www.kickstarter.com/projects/765409434/jettomero-hero-of-the-universe

巨大ロボットとなったプレイヤーは、惑星上を歩き回って燃料を見つけ出し、さらに別の惑星へと向かうことになる。惑星から惑星へと向かう際には宇宙を飛ぶことになり、この時にワームホールを発見すると、それを通じて別の星系へと移動することができるという。無敵のロボットである「Jettomero」は、敵から倒される心配もないので、脅威に怯えることなく自由気ままに探索することが可能。映像では宇宙船から攻撃を受けているシーンもあるが痛くも痒くもないので、人類のすみかを踏み潰すか避けるかも、プレイヤーの気持ち次第となっている。

本作において目を引くのは、やはりビジュアルだ。アメコミ作家ジャック・カービー氏やマイク・ミニョーラ氏などのSFコミックに影響を受けたグラフィックスは、どこかレトロでありつつもキュートなSF世界を構築することに成功している。また本作のロボットの軽妙なアニメーションはプログラミングによって生みだされているとのこと。ほかにも本作にはフォトモードも搭載されており、カメラを自由に動かして撮影したり、さまざまなフィルターを被せたりすることができる。

開発者であるGabriel Koenig氏は、同作の楽曲も重要な要素の1つであると伝えており、『Jettomero』を「プレイができるインタラクティブなコンセプトアルバム」にすることを目指しているという。Koenig氏は「A Shell in the Pit」から一部協力を得つつ楽曲を手がけており、ゲーム内で流れるBGMは「ボーズ・オブ・カナダ」「ファントグラム」から強い影響を受けたと伝えている。

『Jettomero』が雰囲気を楽しむゲームであることは明白だが、いくつかのミニゲームも用意されている。1つは別の巨大ロボットと戦う内容で、こちらは表示されたボタンを入力していくシンプルなものとなっている。

今年4月に正式発表された『Jettomero』は、すでに3年間の開発期間が設けられており、ゲーム自体はほぼ完成しているとのこと。現在はKickstarterにて5000カナダドルの獲得を目指すクラウドファンディングを実施しており、資金を得た場合には多言語への翻訳や新たなプラットフォームでのリリース、パブリッシング費用に使うことが約束されている。『Jettomero』は2017年9月にPC/Xbox Oneにてリリース予定、年末にはPS4でも販売予定とされている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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