すべてのドットに物理演算、2Dアクションゲーム『Noita』正式発表。魔法使いが地形や物質を利用してダンジョンの奥底へ行く

フィンランドのゲーム開発スタジオ「Nolla Games」は、『Noita』を正式発表した。同作はすべてのピクセルに物理演算が設定された世界が舞台となる、「マジカル・アクション・ローグライトゲーム」なる作品だ。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第458回目は『Noita』を紹介する。

フィンランドのゲーム開発スタジオ「Nolla Games」は、『Noita』を正式発表した。同作はすべてのピクセルに物理演算が設定された世界が舞台となる、「マジカル・アクション・ローグライトゲーム」なる作品だ。プレイヤーは大きな杖を持った魔法使いとなり、『Noita』の広大なサンドボックスワールドを探索していくことになる。なお“Noita”はフィンランド語で“魔法使い”を意味する言葉となっている。

すべてのピクセルに物理演算が設定されている『Noita』では、プレイヤーは自身が創り出した魔法で地形を破壊しり、水面に電流を走らせたり、ガスを燃焼させることが可能。これらを通じて待ち受ける敵を倒したり、新たな道を創り出してダンジョンを進んでいくことになる。同作のこういった要素は、「Nolla Games」が開発した独自のゲームエンジン「Falling Everything Engine」を通じて演算されているという。

また本作の舞台となるワールドは自動生成にて生みだされ、また死亡時にはセーブデータが削除され進行度はリセットされるゲームデザインとなっている。プレイヤーはプレイする度に新たな環境で試行錯誤することになり、前述のサンドボックス性とあいまって、さまざまなプレイシチュエーションが期待できそうだ。なおこれらの要素から、開発陣は本作を「ローグライト(完全なるローグライクではないが、ローグライク的な要素を持つ作品)」と銘打っている。

「Nolla Games」は3人のインディーデベロッパーから構成されているスタジオで、3人合わせて150作品以上のタイトルの開発に参加してきたという。『Crayon Physics Deluxe』を開発したPetri Purho氏、『The Swapper』を世に送り出したOlli Harjola氏、さらに『Environmental Station Alpha』を作ったArvi Teikari氏。本作『Noita』の出来にも期待ができそうだ。

『Noita』は現時点ではPC向けに開発が進められており、リリース時期は未定となっている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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