職業、「拳闘士」のみ。拳だけで戦って語る殴りまくり一人称視点ダンジョン探索アクション『Fight Knight』開発中

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第449回目は『Fight Knight』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第449回目は『Fight Knight』を紹介する。本作は『Legend of Grimrock』のようなスタイルで進行する、一人称視点のダンジョン探索アクションゲームだ。ただし、よくある一人称視点ダンジョン探索ゲームとは異なり、本作では操作できるキャラクターが「Fight Knight」と呼ばれる騎士ただ一人、そして彼は剣や魔法などは使わずおのれの拳のみで戦う拳闘士としてダンジョンに挑戦する。

ゲームの舞台となるのは、本作の世界に突如現れるどんな建築物よりも高い「不吉な塔」だ。正体不明のこの塔はいびつな構造を持っており、さらに屋内には多数のクリーチャーたちが待ち構えているが、頂上には莫大な報酬が存在しているという。プレイヤーはさまざまな武器に精通した強き剣闘士「Fight Knight」となり、拳一つでこの塔の頂上を目指さなければならない。なぜ「Fight Knight」が本作において武器を持つことを拒んでいるのかは不明で、こういった謎もゲーム内で明かされるという。

ランダムエンカウント方式で敵が出現する迷宮を移動し、パズルを解き、塔の頂点を目指す。ゲーム内の操作は非常にシンプルだ。アクション面においては、前後左右の移動にパンチとガード、そしてスペシャルアビリティのみで戦うことになる。敵は2つのレーンに沿ってリアルタイムで移動・攻撃を繰り出してくるため、プレイヤーはそれらの攻撃を上手くガードしたり避けたりしながら連打パンチをお見舞する。序盤は敵が一体か二体程度で簡単に処理できるが、少し進むとシールド持ちの敵と後方から遠距離攻撃を放つコンビなどが登場し、一筋縄ではいかなくなる。

爽快感抜群のスピーディな戦い。実際にプレイしてみると、絵作りが豪快すぎて見づらいなどやや大味な点もあるが、この辺りは今後の洗練を期待したい
敵との戦闘ではパンチを叩き込むほか、左右に移動しての回避や防御ボタンをタイミングよく押してのカウンターなど、さまざまなアクションが存在する
NPCとの会話すらパンチで進める。まさに拳で語れ

開発チームの中心メンバーは、『Team Fortress 2』や『Portal』のカスタムマップを開発してきたというThomas LeBlanc氏と、ルームメイトだったというZeke James氏。本作はもともと『Dark Souls』にてLeBlanc氏とJames氏が裸の拳闘士でほかプレイヤーの世界に侵入していたころの記憶が元ネタとなっており、2014年から実際にゲームとして開発が始まったという。このほか本作のサウンドを担当するTom Schley氏、3Dモデルを担当するTommy Trinh氏と合わせて、計4名で開発は進められている。

『Fight Knight』は2018年にリリース予定。現在はKickstarterにて1万3000カナダドルの獲得を目指すクラウドファンディングを実施中、またitch.ioでは無料の体験版が配信中となっている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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