改装・改修業者となり「荒れ果てた住宅」をリノベーションする『House Flipper』が開発中。家を直し、掃除し、時に壊す

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第396回目は『House Flipper』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第396回目は『House Flipper』を紹介する。

『House Flipper』は家をリノベーションするシミュレーターゲームだ。プレイヤーは個人で会社を経営する「改装・改修業者」。荒れ果てた住宅を購入し、改装・改修することで住みやすい家へと変貌させ、売却することで利益を得ていく。

内装を変えるだけで生まれ変わらせることができる住宅もあるが、構造に根本的な問題を抱える家も多くある。そうした建物を不安定にさせる部分を見つけ、対処していく必要がある。不格好な柱を置くことで解決してもいいし、見て見ぬふりをしてもいい。思い切って一度壊してみるのも手段のひとつだろう。いずれにせよ、床や壁を叩くなど徹底的な調査が不可欠だ。

電気やガス環境を整備するのも重要な仕事だ。整備の作業はワンボタンで終わるわけではなく、部品を抜いたり差し込んだり、手作業でおこなわなければいけない。ブレーカーやコンセントを丁寧かつ慎重に整備し、生活環境を整えていく。

こうしたリフォーム作業の鍵を握るのが自前の工具だ。ハンマーやドライバーあるいはドリルやスパナなど多彩なツールを準備しておくことで、より質の高い作業が可能になる。これらの工具はプレイヤーが購入し、アップグレードさせていく必要がある。得た利益を、化ける可能性がある高価な家屋の購入費に充てるか、道具につぎ込むかは悩ましいところだ。

そして欠かせないのが掃除だ。そこら中に汚れがあり害虫が生息する家を好んで住みたがる人はいない。ペンキで汚れた床や壁を塗り、害虫を駆除することで気持ちよく住める環境を整えよう。改修や整備を終えた後、殺風景なまま家を売却することもできるが、自分好みに飾り付けていくこともできる。インテリアを設置しどのような家に仕上げていくかは、プレイヤー次第だ。

どういった作業をおこなうにしても、常に費用に気を配らなければならない。プレイヤーの会社はあくまで個人経営だ。よかれと思い過剰なサービスを繰り返していると、あっという間に倒産に追い込まれるだろう。改修に専念してもいいし、家具を大量に備え付けて高額で売りつけてもいい。どちらにせよ市場のニーズを把握するなど、経営面でのリスクマネジメントは必須だ。

開発を手がけるのはポーランドに拠点を構えるEmpyrean。フリーランスで多くの仕事をこなしてきたKris Krej氏が中心となって2010年に設立されたスタジオだ。これまでMMOサッカーシミュレーション『90 Minute Fever』など多彩なタイトルの開発に携わっている。『House Flipper』はこれまでのプロジェクトと比べても規模が大きいが、基本的なシステムなどはすでに完成しているようなので、期待が持てるだろう。

リリース時期は2017年Q4。Steam Greenlightにも登録されているので、気になった方はチェックしてほしい。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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