神から授かった人ならざる「むすこ」を育てろ、開発中の『太陽人間』は“キモかわいさ”全開の国産育成ゲーム


発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第386回目は『太陽人間』を紹介する。『太陽人間』は2016年のデジゲー博にも出展されていたので、知っている方もいるのではないだろうか。

『太陽人間』は「かみさま」から預かった奇妙な「むすこ」を育てる育成ゲームだ。舞台となるのは日本に似た現代。プレイヤーはむすこを自分好みに育てていき、立派な惑星管理者へと成長させることが目標となる。むすこを育てるうえで鍵となるのはマップからわき出てくる「オーブ」だ。タップやスワイプすることでオーブを集め、むすこを育てていく。

むすこがどのような成長を見せるかは性格次第。オーブを集めているとたまにビックリマークが出現し、ビックリマークをタップするとイベントが発生する。そのイベントの選択結果によって性格が形成され、個性が生まれていく。むすこが成長するたびに行ける場所が増えていき、さらなるイベントと遭遇できる。オーブを集めながらイベントを通じてむすこを育てていくと、成長の度合いによって異なるエンディングを見ることができる。自由にむすこを育ててもいいし、色んな種類のむすこをコンプリートしてみてもいい。

『太陽人間』の魅力は、ゆるい世界観だろう。テキストや展開は独特で、つかみどころがない。むすこを育てれば育てるほど人の姿からかけ離れていく。奇妙な世界観を彩るかわいらしいドット絵も雰囲気を引き立てる。本作は無料アプリということもあり、放置しながらゆるく遊ぶのがおすすめだ。乱暴に言ってしまえば「現代的なたまごっち」であり、システム的には目新しい点はそれほどないのが、妙な世界をもう一度入りたいがために立ち上げてしまう魅力がある。

開発を手がけるのは関西在住のnaichi氏とりるを氏。naichi氏はプログラミングを担当しており、空き時間に趣味でスマホアプリを作っているのだという。りるを氏は企画とデザインを担当している。ふたりは京都で毎月開催されている「京ゆに」と呼ばれるUnityを通じた開発者交流会で出会い、意気投合して開発がスタートしたのだという。naichi氏は普段はプログラマーとして勤めており、りるを氏はデザイナーとしてキャリアを積んできたという過去を持つ。

『太陽人間』は2月中にiOS/Android向けにリリース予定とのことだ。