ノイズ混じりの2Dドットで描かれるSFアクションゲーム『Radio the Universe』が開発中、迷宮と化した空のない街をさまよう

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第378回目は『Radio the Universe』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第378回目は『Radio the Universe』を紹介する。

『Radio the Universe』は2012年にKickstarterで開発資金を募り、3567人から8万1719ドルを集めることに成功した2Dアクションアドベンチャーゲームだ。それから約5年、幾度かの延期を繰り返しつつ、開発は現在も細々と続けられている。本作の世界観やテイスト、アクション性は、下のトレイラーを見てもらった方が早いだろう。

現時点で『Radio the Universe』の物語や世界観に関する情報はほぼ明らかにされていない。判明しているのは主人公が「名前のない女性キャラクター」であり、舞台となるのが「迷宮と化した空の見えない街」であるという2点だけだ。スクリーンショットや映像では多種多様なロボットと戦うシーンが披露されているが、主人公以外のほかの人間や生物は見当たらない。この街と彼女にいったい何が起きているのだろうか。

開発者のSixe氏によれば、本作では『ゼルダの伝説』とダークSFを織り交ぜたような作品を目指しているという。ほかにも『ゆめにっき』『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』『Hotline Miami』『Dark Souls』からの影響を受けているほか、2DJRPGにおける“色合い”も意識しているとのこと。ノイズ混じりの2Dドットは非常に魅惑的で、重厚かつ狂気的なBGMは本作の暗く重苦しい世界観を見事に表わしている。

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なおゲームプレイに関してはいくつかの情報がでており、即死級のトラップが各所に設置されるなど、なかなか難易度の高いものとなるようだ。プレイヤーはダッシュやシールドなどのアクションを駆使しつつ、メイン武器のパルサーで敵を撃ち倒したり、トラップを逆手に取って敵を倒したりする。モジュール形式のアップグレードシステムも用意されており、各種ボーナスやアビリティを得ることができる。

『Radio the Universe』は現在も開発が続けられており、今年1月の報告でSixe氏は「そう遠くない日に届けられることを願いたい」と伝えている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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