自作の戦闘用ドローンを操作するマルチプレイ・アリーナシューター『D.R.O.N.E.』が開発中
発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第370回目は『D.R.O.N.E.』を紹介する。
本作は武器やガジェットを搭載した自作ドローンを操作するマルチプレイ・アリーナシューターである。パーツを組み合わせてドローンをカスタマイズするだけでなく、対戦するマップもプレイヤー自身で作成する。ドローンといっても小回りがきく小型機からミサイルを搭載したタンク型のものまで多種多様である。
ドローンはブロック、エンジン、プロペラ、バッテリーといったパーツを組み合わせることで自作する。装着するパーツによって空中、地上、水中での移動が可能となる。ただし制限なくパーツを搭載できるわけではない。各パーツには「システムポイント」という数値が割り振られており、その合計値が一定の範囲内に収まるよう考慮が必要となる。「システムポイント」の上限は参加しているリーグによって異なり、上級者向けのリーグになるほど上限が高く、より複雑なドローンを作成できる。
またドローンには重量、エネルギー値、耐久度、熱量など複数のステータスが用意されている。機体にマシンガンを搭載すれば熱量が上がりやすくなり、熱感知器を搭載した敵機にとっては恰好の餌食となる。熱は冷却装置をセットで積めば緩和されるが、重量が重くなりドローンの機動性を落とす。このようにパーツひとつひとつが何かしらのステータスに影響する。プレイヤーは「システムポイント」と各種ステータスによる制限の中で最適な組み合わせを模索していくのだ。
ドローンは一人称または三人称視点から操作する。カメラもまたドローン・パーツの一つであり、プレイヤーが設置箇所を調整できる。カメラがドローンの一部ということは、マッチ中に破壊される可能性があるということでもある。このあたりがゲームプレイにどう影響するのかはまだ不明であるが、興味深いメカニックである。
搭載できる武器はミサイル、マシンガン、ショットガン、E.M.P.弾など一般的なシューターに期待されるものが揃っている。それぞれ長所と短所があり、長距離用の武器は近距離戦に不向きであったり、アーマーは貫通するがシールドは貫けない弾があったりと、マップや敵チームの構成に応じた使い分けが必要となる。
対戦の場となるアリーナも、プレイヤー自身や他のプレイヤーが作成したマップが使用される。マップエディターでは簡単な操作で建物・オブジェクトの設置や地形生成が可能となる。ジャングル、砂漠、沼地、溶岩地帯などバリエーションも豊富であり、天候や重力までプレイヤーが設定できる。
マップごとのルールもプレイヤーが指定する。テンプレートとして用意された「チームデスマッチ」や「キャプチャー・ザ・フラッグ」といった基本ルールを、自分のマップに合わせて調整していく。シューターではなくレース用のマップにしてもよいし、ゲーム側で用意された「パワーボール」というスポーツ型のルールを採用してもよい。
なおスポーン地点についてはマップエディターで決めるのではなく、マッチ中に「スポーン・ボット」という機体を操作することで定める。ドローンは「スポーン・ボット」の中から飛び出す。プレイヤーがドローンを操作している間、「スポーン・ボット」は自動タレットとして敵機を攻撃するようだ。
本作のデベロッパーであるFive Studiosは5人の小さなチームである。『Unreal Tournament』『Quake 3』といったアリーナシューターに影響を受けているだけあって、レスポンスのよいハイスピードなシューターを目指しているという。『D.R.O.N.E.』の対象プラットフォームはPC。開発はプリ・アルファ段階であり、クラウドファンディング・キャンペーンに向けて準備中となっている。リリース時期は未定である。