天使の化石、腕の飛び出た壺。開発中の2Dアクション『Blasphemous』が描く暗く美しい魅力

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第369回目は『Blasphemous』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第369回目は『Blasphemous』を紹介する。

本作は陰惨な世界観と滑らかなアニメーションが魅力の2Dドットアクションゲームだ。プレイヤーは兜と赤い帯が特徴的な主人公を操作して、敵を倒しながらステージを進んでいく。戦闘アクションは多彩で、剣での斬撃やジャンプはもちろん、頭を掴んで首を切り離すような容赦のないアクションまで、かなり作りこまれているようだ。また主人公の兜は、スペインのロマン主義画家ゴヤが描いた「魔女たちの飛翔」に登場する魔女の被っている特徴的な三角帽子をモデルとしたようで、キャラクター造形と美しさへのこだわりも感じることができる。

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さらに本作の魅力となっているのが、主人公の前に立ちはだかる特徴的な敵キャラクターだろう。中から腕の飛び出た不気味なツボを連れている黄金の仮面を被ったシスター、両手に鞭を持って自分を打ち付ける男など、一癖も二癖もあるようなダークな敵キャラクターが登場してくる。また巨大な天使の化石が登場するステージなど、突き進むワールドも本作ならではの個性あふれる世界観を表現している。

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グロテスクな敵キャラクター、主人公のスタイリッシュなアクション、美しいモーション、唯一無二の独特なステージと世界観。本作におけるビジュアル面での力の入れ方には目をみはるものがある。公式Twitter上では、ドット絵になる前のモーション動画も確認することができるので、本作でどのようなキャラクターが動くのか、どんな攻撃方法を繰り出すかを知りたい方はチェックしてみるといいだろう。

本作を開発したThe Game Kitchenは『The Last Door』でもホラー色の強いアドベンチャーゲームを開発していたスタジオ。現時点で『Blasphemous』がどのようなストーリー、ゲームシステムになるのかは語られていない。個性あふれる敵をなぎ倒して進むような爽快感あふれる仕上がりとなるのか、世界観同様のハードな難易度でプレイヤーを絶望の底へと誘うのか。いずれにせよ、今作も独自の恐怖感が盛り込まれた作品が期待できるだろう。

公式サイトではメールアドレスを登録することで開発状況のメールを受け取ることができる。スケジュールとしては、2017年の5月にKickStarterを開始、2018年末にPCで発売される予定とのこと。まだまだ完成には遠い本作ではあるが、KickStarterでプロジェクト開始時にはより詳細に情報が明かされるはずだ。

Shun Kurosawa
Shun Kurosawa

得意なジャンルは黙々と練習するゲームですが、基本的になんでもやります。モバイルもアーケードもやりますが、協力プレイは役立たっているのか心配しつつプレイします。

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