ロボットを遠隔操作して進むオープンワールド型シューター『The Signal From Tölva』 AIが人類を見捨てた広大な惑星を探索

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第360回目は『The Signal From Tölva』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第360回目は『The Signal From Tölva』を紹介する。

『The Signal From Tölva』はオープンワールドのシューティングゲームだ。舞台となるのは近未来の惑星「Tölva」。AIが人類を見捨てた結果荒れ果ててしまったTölvaには謎の信号が発せられており、その信号をめぐってロボット達が領土を争っている。プレイヤーは遠く離れた惑星から衛星通信を利用することでロボットを操作し、かつてTölvaにあった文明の跡を辿りつつ放棄されたバンカーや宇宙船から発せられている信号の謎を探ることとなる。

Tölvaは広大な惑星で、さまざまなロボットが暮らしている。友好的で危害を加えないものから、好戦的ですぐに攻撃を仕掛けてくるものまで幅広い。敵対ロボットは手強いので、スキャナーを使い周囲を調べ、視界の範囲に存在するロボットの位置を慎重に探っていくことが重要になる。また本作の特徴は、プレイヤーが直接操作するロボットだけでなく、周囲にいる味方ロボットも操ることができるという点だ。危険な匂いのするエリアでは他のロボットを偵察に行かせたり、特定のエリアの警備をさせるために巡回を命じたり、戦闘中に敵への攻撃を指示することも可能。新たなロボットを作り出してチームを組むことで、ダンジョンの攻略や戦闘が容易になる。味方でなくともプレイヤーに友好的なロボットは、敵対ロボットとの戦闘を開始した際には特に指示を出していなくても戦闘に加勢してくれるので頼もしい。

プレイヤーには集団行動ができるという利点があるが、敵はAIによって自発的に戦いを挑んでくることもあるため、攻略は一筋縄ではいかない。敵のエリアをらくらくと制圧しても、現れた増援に苦しめられたり、巡回中のロボットが参戦してくることもあるのだという。惑星に存在するロボットは自律的な行動をするタイプも多いので、敵の増援に手を焼いたり、逆に味方の援軍に助けられたりと、刺激にあふれた戦闘が楽しめるだろう。

signal

本作は「戦闘が楽しいオープンワールドシューター」を目指しているようで、前述した戦術的な面だけでなく、シューティングゲームとしての爽快感にも力を入れているのだという。まばゆい光で敵を突き刺すレーザー攻撃がメイン武装で、敵を倒した際はロボットがバラバラになるなど、さまざまな点で爽快感を生み出そうとする工夫が感じられる。武器やシールドの種類も豊富なので、『Borderlands』シリーズに似た印象も受ける人もいるだろう。

開発を手がけるのは『Sir, You Are Being Hunted』を生んだBig Robot Ltd。『Sir, You Are Being Hunted』は自動生成される世界のなかで、プレイヤーをしつこく追いかけてくるロボットから逃れるという独特のゲームデザインで高い評価を得た。本作のフィールドは自動生成ではなく、人の手によってデザインされているのだという。膨大な時間をかけて細部まで作りこまれているようで、探索に関してもかなりのボリュームが期待できそうだ。

『The Signal From Tölva』の対象プラットフォームやリリース時期などは、まだ明らかにされていない。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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