発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。記念すべき第500回目は『Feudal Alloy』を紹介する。
チェコを拠点とするインディースタジオAttu Gamesが、『Feudal Alloy』を開発中だ。『Feudal Alloy』は頭が「金魚鉢」のロボットが冒険するという異色のアクションRPG。ちなみに頭部の金魚鉢は飾りではなく、しっかりと金魚が住んでいる。ゲームシステムはメトロイドヴァニア形式を採用しており、縦横に広がる広大なマップを奇妙なロボットが武器を片手に探索していく。
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金魚鉢ロボットの名はAttu。静かな村で農夫として暮らしていたAttuは無法者たちの襲撃に遭い、村と家を焼かれ突如としてすべてを失ってしまう。ロボは残された古い剣を握り、村の外の世界へ飛び出す。本作の舞台は中世とされており、プレイヤーは中世ファンタジーとも表現できる世界をさすらう。手描き調のかわいらしいグラフィックは本作の特徴だろう。世界観こそかわいらしいが、アクションに関してはそれなりにシビアに設定されており、緊張感のある戦闘が楽しめる。トレイラーの戦闘シーンからも、その難易度が垣間見えるだろう。
マップを探索していくと多彩な装備品が手に入る。武器や装飾品など膨大な量のアイテムが用意されているようだ。ただ、どの装飾品を装備しても「頭に金魚鉢がついている」という点は変化がなさそうだ。なおこの世界では主人公だけでなく敵も頭に金魚鉢をつけており、かつそこに金魚が住んでいるようだ。
設定の特殊さといえば、下半身が釜の男が主人公の『Getting Over It with Bennett Foddy』を彷彿とさせる。しかしながら、同作は設定からシステムまですべてにおいておふざけが徹底されているが、『Feudal Alloy』は真面目なアクションゲームとして作られている印象だ。ロボットの頭が金魚鉢という設定には、もしかすると何か特別な意味があるかもしれない。
Attu GamesのスタッフのひとりであるLukáš Navrátil 氏は以前Steamにて『Toby: The Secret Mine』をリリースしている。こちらは、ゲームデザインに関しては賛否両論があるものの、ビジュアルに関しては高く評価されていた。アートの面の魅力を守りつつ、アクションゲームとしての楽しめるタイトルになることが望まれる。
『Feudal Alloy』はPC/Mac/Linux/PlayStation 4/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに2018年Q3(冬頃)に発売予定だ。Steamストアには日本語にも対応すると表示されているので、ローカライズについても期待を寄せたい。