『Cyber Shadow』は、ファミコン愛から生まれたフィンランド産“Sci-fiニンジャ”アクションゲーム

350回目のIndie Pickで紹介する『Cyber Shadow』は、ファミコン時代の2Dアクションをミックスさせた作品を目指して開発されている横スクロール形式のアクションゲーム。漢字での表記は「最破者動」。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第350回目は『Cyber Shadow』を紹介する。

Cyber Shadow』は横スクロール形式のアクションゲーム。漢字での表記は「最破者動」。開発者は、ファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)のゲームに強い愛情を持っており、『メトロイド』や『忍者龍剣伝』、『悪魔城ドラキュラ』や『ロックマン』といったファミコン時代の2Dアクションをミックスさせた作品を目指しているのだという。

漢字のタイトルロゴが生まれた理由について開発者であるAarne Hunziker氏にうかがったところ「『沙羅曼蛇』や『魂斗羅』のような漢字表記がクールだと思い、友人の協力してもらい作った」と話してくれた。
漢字のタイトルロゴが生まれた理由について開発者であるAarne Hunziker氏にうかがったところ「『沙羅曼蛇』や『魂斗羅』のような漢字表記がクールだと思い、友人の協力してもらい作った」と話してくれた。

舞台となるのは近未来。主人公の忍者は長きにわたる冬眠についていた。目覚めた時には街は荒れ果て、彼の一族は姿を消していた。どこかから聞こえてくる助けを求める声を追い、機械の兵を切り裂きながら、眠っていた間に世界に何が起こったのかを探っていくこととなる。

ゲームシステムとしては、クラシックな2DアクションになっているとHunziker氏は語る。十字キーとふたつのボタンのみで、シンプルに操作できるのだという。ステージを進めて一族の一員に出会えば、記憶が呼び覚まされ新たなスキルを獲得できる。ゲーム序盤は「素人忍者」であるが、スキルを獲得しテクニックを身につけることで「スーパー忍者」になっていくようだ。

開発は、前出のAarne Hunziker氏と音楽担当のPentadrangle氏の2名で進められている。フィンランド出身のHunziker氏は、小さな頃からファミコンのグラフィックをいじることが好きだったという。ゲーム会社に約10年勤め、モバイルゲームやFacebookゲームを作っていたという経歴を持つ。本作は氏にとって初めて自分だけで作るゲームになるようだ。Pentadrangle氏は、いわゆるファミコンライクなチップチューンを得意としており、これまで手がけた作品の音楽はSoundCloudで公開されている。『Cyber Shadow』のBGMのサンプルを聞かせてもらったが、少しテクノも混じったサウンドに仕上げられており、質の高い音楽が期待できそうだ。

プロジェクトは今年の2月からスタートし、現在約40%まで完成しているのだという。対象プラットフォームはPC/Macで、価格は20ドルを予定しているとのこと。日本語の可能性についてHunziker氏にたずねたところ「テキスト量が少ないので十分に可能。翻訳者が見つかればローカライズも可能だ」と答えてくれた。

公式サイトはまだ存在していないが、Hunziker氏のTwitterではゲームのスクリーンショットやgifアニメが投稿されているので、気になった方はチェックしてみてほしい。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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