『TowerFall』シリーズ開発元が手がける2D山登りアクション『Celeste』PlayStation 4で発売決定

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第340回目は『Celeste』を紹介する。

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第340回目は『Celeste』を紹介する。

本作は『TowerFall』シリーズなどを手がけたことで知られるMatt Makes Gamesの最新作だ。PICO-8を使用して制作された『Celeste Classic』を元に発展させたシングルプレイ・アクションゲームで、山登りをテーマにしている。

同スタジオのMatt Thorson氏はPlayStation.Blogへの投稿の中で、本作は実際のロッククライミングから発想を得たとしている。最初はどのように登頂すればいいのかわからなくても、試行錯誤をする中で最適なルートを見つけ出していくというところに魅力を感じたそうだ。

プレイヤーは勝ち気なクライマーの女の子(名前はまだ公開されていない)を操作して登頂を目指す。山登りをテーマにしている本作だが、実際のゲームプレイはダンジョンのようなステージの中を進むことになる。『TowerFall』シリーズによく似たグラフィックスタイルで描かれるステージは250種類以上もの数が用意される予定。古代遺跡や荒廃した都市、崩れやすい岸壁、あるいは幽霊の出没スポットといった、さまざまなテーマを持ったステージが登場するそうだ。基本的には山頂を目指して上へ上へと登るが、その道中ではあえて下のエリアに降りたり、壁の向こうにある隠し部屋に入ったりと、ステージを縦横無尽に駆け回ることになる。

ステージ内のいたるところにはトゲの山が配置されており、言うまでもないだろうが、これに触れるとミスになる。プレイヤーはジャンプして壁につかまり、さらにジャンプしてという形でステージを進むが、それだけでは攻略はできない。このクライマーの女の子はどういうわけか、空中でダッシュすることができる能力を持っている。空中ダッシュは上下左右斜めの8方向に可能で、これを駆使してトゲの山の上を飛び越えたり、通常のジャンプでは届かない足場へ飛び乗ったりしてステージを進むのだ。

本作ではほかのキャラクターが登場することはあまりなく、敵のようなものも基本的には存在しない。しかし、ステージによってはプレイヤーの分身が現れることがある。分身は自らのプレイをなぞるように追いかけてくるが、接触するとミスになってしまうため、プレイヤーはゆっくりと攻略ルートを考えている余裕はない。また、細く入り組んだステージになると、ただ逃げるように急いで進むだけではなく、あえて分身の行動を待ってから進むことも求められる。もちろん、その分身は自らが操作したリプレイであるため、攻略ルートの構築にはさらに神経を使うことになりそうだ。

本作の公式なトレイラーはまだ公開されていないが、海外メディアPolygonがそのゲームプレイ動画を投稿している。トライ&エラーを繰り返しながら攻略していくタイプのゲームであることは明らかで、なかなか歯ごたえのあるゲームプレイが楽しめそうだ。また、ステージにはパズル要素や、特殊なギミックも数多く見受けられる。Matt Thorson氏は本作について、幅広いプレイヤーに受入れてもらえるよう配慮はしているが、やはり初見でクリアできるような簡単なゲームではないとしている。

『Celeste』はかねてより開発が進められていたが、先日のPlayStation Experience 2016で披露され、PlayStation 4版の発売が決定している。発売時期は2017年中頃とのことだ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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